MBA生最大の悩み、Post MBA(下):戦いは数だよ、就職活動

(トップの画像は就活とは関係なく、Collegeの入学式の1枚。就職決まっておめでとう!の意味)

どこかに記載した気もするのだが、見つからない。学生の就職のためにカウンセラーがいることは前編で記載したが、人気のカウンセラーがいた。就職相談だけでなく恋愛相談にものってくれるようだ。人気なら受けない手はない。が、特に恋愛Talkをしていないのに、彼女の本領が発揮され「恋人をみつけるとき、どうする?」と聞かれて、「日本には合コンというものがあって~~」とか説明する前に「気に入った子何人かに同時にアプローチするでしょ??」と言われた。さすだが。。。「就活もそれと一緒、1社だけに強くアプローチしていても縁が無い時がある、複数同時並行でいかないと」とのことだ。うむ、確かに。

GUCCIがドズル・ザビが着ていそうな服を作る : くまニュース
「戦いは数だよ、兄貴」と主張したが容れられず、逝かれた。。。

前回はなぜ日立製作所のCVCをPost MBAとして選んだかを記載した。少し関わるが、今回はPost MBA決定までのプロセスを記載する。

Easter Term(春)になり、そろそろ危機感が募ってくる。就職活動プロセスが何も進んでないし、将来どころか、半年後(卒業後)何をしたいのかが決まっていない(まぁ将来何やりたいかは難しい題目だが)。ここまで、何も進んでいないのが心配でいくつか面接を受けているのだが、自分の中で何も決まっていないので、当然結果も芳しくない。とは言え、このプロセスは必要だった。少しでも興味がある会社を受けることで、その会社を調べつつ自分の現在と将来を考えることになる。履歴書の記載や面接の経験にもなる。これらを何回も繰り返すことで、漠然としたPost MBAが少しづつ明確になっていくのだ(その結果が中編の思考プロセス)。

一方で、Easter Termの後のSummer Termは急に時間ができる。当然だ、授業がないのだから。この約3か月間ほど自由な時間は人生でないのではないか??もし3か月間ずっとゲームしていても、履歴書的にはMBAコース中という事になる。なんとすごい特権!!!まぁ、そんな人は当然いないのだが、就活にはとてもよい期間だ。これまで忙しくてできていない、企業調査や履歴書、候補会社への応募書類等のブラッシュアップに時間を裂ける。この期間、平日午前中(日本時間考慮なので)はほぼ毎日何かしらのCall(情報収集、エージェントとの認識合わせや、面接)が1~3件入っていた。そして午後は、業界企業研究や、応募書類のブラッシュアップに当てた。

最終的に応募した会社は少なくとも30社、50社くらいの可能性もある、面接は20社くらいだろうか。(ちなみに大学院政時の就活は面接10社、それ以外は何してたか覚えてない、適当過ぎた。。。)

就職活動で使ったChannelは、使えるもの全てと言っていいだろう、一般的な転職エージェント複数、企業の就職ページへの応募、Linkedin経由、知り合いづて、企業の「お問い合わせ」から直メール、の5つだ。

転職エージェントも複数使ったが、Bizreachが良かったように思う。CMで主張されているように、直接企業の担当者から来るところが良かった。一方で、Linkedin経由で転職エージェントから自身の売り込みが来る場合もあり、比較的小さい、個人でやっているような転職エージェントもよかった。何人かとお付き合いさせていただき、数社最終面接まで行き、最終的に2大外資コンサルの片方からオファーをいただいた。

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Bizreach、お世話になった。

Linkedinの話を先に記載するが、MBA生であればLinkedinの内容充実は必須だ。できれば、MBAに行く前に完了させておきたい。ご参考に私のLinkedinのリンクを張る。これはMBA中に何度も記載を直した。履歴書もそうなのだが、自分が求める職や会社に対してアピールできるような書き方にする。具体的には、私の場合「事業開発」をしたかったので、これまでの経験から少しでも事業開発に関係ありそうな内容(ビジネスのOpportunityを探した、等)を記載した。そして、Linkedinの「今積極的に新しPositionを探し中です」にチェックを入れれば多くの紹介が企業とエージェントから来る(ちなみに今所属されている会社に知られないのか?という話だが、一応そこはLinkedin内でうまくやっているようだ、とはいえリスクは0ではないが)。私の場合、Linkedinから直接メッセージいただいた企業と数社面接をさせていただいた。

次に、企業の就職ベージだが、最近は企業が就職ページで今OpenになっているPositionを公開している。そこにJob Descriptionも要件も書いてある。想定年収も書いてある場合が多いだろう。ただ、結果的にあまりよい所まで進んだ例がない。結局日本だとエージェント経由が大多数を占めているからなのかもしれない。(ちなみに日本IBMでは、エージェントは全てやめて、Web経由か社員の紹介経由に絞ったと聞いた。社員には紹介料が入る。データを取って、社員紹介経由が最もPerformanceがよいとなったようだ(2018年情報)。)

知り合いづてからは1~2社受けた。ここで気を付けなければならないのは、知り合いにはあくまで入り口のお願いだけをするということだ。売り込みは自分でするべきで、知り合いに迷惑をかけるべきではない。また私の考えでは、知り合いの方と同じ部署で仕事をする意味はあまりなく、つながりのある人とは別の仕事をしているほうが自分の影響と情報収集の範囲が広がるので、そうしたいと思っている。

そして、最後が企業の「お問い合わせ」から行くパターン。Startupの場合はこのパターンが多いだろう。しかし、何を隠そう日立製作所のPositionはここから入った。そして、最も短いプロセスで決まった。ここは大団円なので、後程記載する。

さて、ここから実際に受けた会社数社を記載したい。まずは商社のDigital Transformation系Startupへの投資部門だ。新設部署らしく、人数も少ないし、さすが商社で給料もそこそこよい。面接は全てリモートであり、先方は毎回4人程度出てこられた。志望度は結構高く、一応、要件は私のバックグラウンドにも合っていたので、結構確度は高いと思っていた。が、結局2次面接で落ちた。確度が高いと勝手に思い込んでいたので、少し危機感が高まり、当初想定していなかったコンサルティング会社も見始めたのがこの頃で、そのためにケース面接対策も始めた(が、適当だったせいもあり、私のケース面接対策はあまり意味なかったかも・・・)。

他に志望度が高い会社として、6つあった。ある中規模のFintech会社がAI系のJoint Ventureを立ち上げる案件があり、親会社所属ながらその立ち上げを担うPosition、これはLinkedinで知り合ったエージェント経由。アメリカのコンサル会社の日本立ち上げ、Linkedin経由。日本を代表する会社のDigital推進子会社、エージェント経由。日経の広告会社DX、Web応募。Startup、Linkedin経由。そして日立CVC、直メール。

このうち、アメリカのコンサル会社は日本立ち上げの責任者の方と会話させていただいたが結果は落選。ただ、その方との会話は非常によくて、今後のCareerを考える上で役に立った。こういう出会いがあるので、多くの面接をすることも重要だと思う。特に小さい会社や組織だと担当の人と密に話せるのがよい。

残りの5つは1次面接はリモートで実施したが、Fintech系の会社が以降はF2Fがよいとのことで一度帰国するタイミングを探っており、他の会社の面接と合わせて8月に一時帰国した。スケジュールは大分タイトで、月曜日にCambridgeを発、火曜日夕に日本着。火曜日から木曜日までで、それぞれ3回面接があり、金曜日のFlightだった。(全部の面接が終わった木曜日の夜は、特にまだ内定通知もいただいていないのに、変なやり切った感があり、銀座シックスの上の階のバーで一人で飲んだ、これで全部落ちたらネタなのだが、そこまでネタにはならなかった)

全て記載すると長くなるので、直接伺ってよかった事について1社記載する(結果としては落選している)。上記Fintech系の会社は中規模程度の会社であるが、成長していてJoint Ventureを作るという面白い内容であった。そして、先方とのリモート面接は担当者も人事の方も非常に評価が高かったという話をいただいた。しかし、先方のOfficeである虎ノ門ヒルズのフロアに伺った際に、「あぁ、これは違うな」と思ったのだ。理由は先方のエントランス(中もだが)がまるで青山の結婚式場のようで私の趣味に合わなかった。とは言え面接自体は、当然本気で受けた。しかし、先方も「なんか違うかも」と思ったようで、役員数名との面接であったが、落選した。少なくとも私の方は直接伺ったことで自分とは違うイメージや文化の会社なのだろうという事が分かったので、非常に良かったと思う。

表参道・青山エリアの結婚式場 | 1からわかる!結婚式場ガイド
私の青山の結婚式場のイメージ。先方のOfficeは、さすがにこんなに派手やかではないが、壁は石灰岩(?風?)の白、机の上には大きな花、モダンな写真アートが各会議室に飾ってあった。

さて、この後の9月本帰国後もまだ活動は続いていた。最終的には上記の外資コンサル会社と日立製作所で迷うことになった。

外資コンサル会社に志望される方も多いと思うので、少し記載する。エージェントからは3~5回の面接が必要とのことだった。1回目は、一般的な面接会話(志望理由、バックグラウンド説明、等)が30分でケース面接が30分だ(2回目も同じAgenda)。ケース面接はボロボロだったのだが、面接官の方から「若林さんのような方には来ていただきたいので、今回は通したいと思う。しかしケース面接はもう少し練習したほうが良い」と言っていただいた。これは、「私がコンサルにぴったりの素晴らしい人」というわけではなく、昨今の状況を鑑みると、「Digital Transformationが盛んな今、IT Architectを現場でやっていた人をコンサル業界では欲している」という状況が大いに働いたのだと思う。つまり私の努力というより、そういう仕事をさせていただいたおかげだ。一方でケース面接の方であるが、「もう少し練習したほうが良い」といいながら、大事な観点も教えていただいた。例えば、お客様に対して今後の成長のために複数の打ち手を提示し、優先順位を説明する。その際には、優先順位付けした軸を説明して、さらにその軸に対する判断の根拠を説明するとのことだ(コンサル会社によって違うと思うが)。これも、まさに私がIT Architectureの選択とお客様への提示の際に実施していたことなので、しっくりきた(これもおかげさまである)。そして、2回目ではその説明ができた。ちなみに、軸の根拠が違った場合の優先順位付けの変化も付け加えたが、これもよかったと思う。この2回目で、ほぼ内定は決定し、3回目の最後の面接は、この後のキャリアの相談で終わった。上記のように、非常によくしていただいたし、Name Valueも高く、年収も高い。悩むことになる。

一方で日立製作所のCVCであるが、こちらもよいプロセスで面接が進んだ。まずは「お問い合わせ」からの直メール。この直メール系こそ「数打つ」もので以前記載した、Cambridge MBAのAlumnusの岡部恭英さんのInterviewでもCambridge時代に「100人に会った」とのことだ。日立製作所のCVCも国内CVCを探していた時に、News Releaseを見つけて、ホームページに応募先がないことを確認して、直メールをした。当然ダメ元、しかし文章はしっかり書いた。そしたら、なんと次の日に返信があり、電話で会話しましょうとのことだ。これには少しびっくりした、日本の大企業でそんなことあるのだろうかと。この時会話したのが今の上司と同僚の方だ。その後少し待っていただき、私の8月の帰国時に合わせて直接面接をし、その後今の上司と人事部長の方と丸の内で会食して(飲んで)内定通知をいただいた。これは完全にタイミングがよかった。この部署は2019年4月にできたばかりで私がメールしたのが6月か7月くらい。その時上司含めて3名体制で、ちょうど1名追加したいタイミングだった。こちらは私のVisionとやりたいことに完全に合致していたし、組織も小さくて、始まったばかりとは魅力的だ。

こう記載すると、じゃぁ日立製作所CVCの方だよね、と明らかなのだが、実際は迷いに迷った。外資コンサルの方から内定通知をいただいた後の1週間程度で決めたが、その期間で「もう外資コンサルにしよう!俺ミーハーだし!!」と、電話に手が伸びたこともあった。外資コンサルも日立CVCも3回の面接で決まり、外資コンサルの3回目はCareer相談、日立CVCの3回目は飲み会、どちらもありがたい。一方で、その期間で飲んだ元コンサルのMBA日本人同級生から「(若林の状況を考えると)絶対コンサルはやめたほうがいい、やりたいことできないと思う」と言われた事もあった。さて、どう考えようか、と悩んでいるときに一つの理由を思いついた。自分のキャラ的にどっちだろうか??外資コンサルでトップクラスで優秀な人に囲まれて自分が優秀になっていくのも大事だが、キャラ的に違うのでは?そして、今後は優秀な人を育てたり、多様性が高いメンバーをマネージしていく方が大事なのではないか(歳的にも)?うむ、、そして、やっぱり「直メールした会社に行った」という方が面白いだろう。ということで、日立製作所CVCに決めた。

スタートアップ業界で働いているとよく分かるが、出会いが大切だということ。就職活動も本当にタイミングだ。昔は「縁だ」という事に対して「何を馬鹿な?」と思っていたが、今ならそれがよくわかる。そして、縁を見つけるには多く行動することが大事で、MBAはその時間も与えてくれる。

もうすぐ帰国して1年になるが、未だに世界中の同級生とつながっているのは非常に嬉しい。MBAから帰ってきて自分の周りが一転したなんてことはない。未だに地元に住んでいるし、出来ない事や分からない事もいっぱいあるし、相変わらず適当でボケてるし、給料もそんなに変わっていない(もちろん、その全てが劇的に変わったMBA生もいると思う)。それでも、人生の方向性の角度は少し変わったと思う、つまり10年後、20年後と時間が経つにつれて、その意味が増していくだろう。そして、すでにではあるが、時間が経つにつれて夢のような1年間だったなと、自分があの場所にいたのが信じられない気持ちになる。

このブログを始めるときに記載した先輩の文が改めて身に染みるとともに、この文を知っていてよかったなと思う。これからMBAを目指す方や行かれる方にも是非

「あのようなチャンスをもう一度手にするための幸運は今後、どのような努力と犠牲を払っても、得られることはないのだから…」

MBA生最大の悩み、Post MBA(中):なぜCorporate Venture Capital(CVC)を選んだか

MBA前は、いや、Cambridgeに来てしばらくしても、まさか日立製作所に就職するなんてこれっぽちも思っていなかった。ミーハーな私はもっと一発でImpactのある会社に入ると思っていたのだ。今でも「私費でMBA行ってなんで日立?」みたいな印象を持たれることはある(逆にそれがレアっぽくていい)。一方で、「すごくいい選択ですね!」と言ってくれる方もたくさんいる。私自身も、日立製作所はIBM時代にコンペになったこともあるが、失礼ながら日系大企業というだけでNegativeなイメージを持っていたものだ。が、入って分かる。IBMとはまるで兄弟のようだと思う。色々あるが、一つ挙げるとすればCustomer First。どちらも徹底しているし、それによる弊害も似ている(あれ?結局同じところ入っちゃった??それは一面としてあるが、一面としては違うところもあるので、それは転職の真理だと思う。つまり自分と重なる部分もあり、重ならない部分もある場所へ行くという事)。一方で、良い面を出すのは下手だと思う。そういう宣伝やブランディングはよい人財を得ることにつながるので、改善していきたいエリアだ。(ちなみにTop画像もはただの飲み会の一枚に見える(その通りだが)が、意味は後半で)

Why 日立。簡単に言うと、日立製作所に入りたかったというわけではなく、Corporate Venture Capital(CVC)をやりたかったという事で、その中で立ち上げの初期メンバーとして入れたのが日立製作所だったということだ。

その思考の流れの説明のために、Easter TermまでのPost MBAのイメージについてまず記載したい。MBAに行く前のイメージは「新規事業立ち上げをやりたい」だ。「新規事業」というと、何やら新しい事をやっているようだし、「事業立ち上げ」というのも、経営者のような人の上に立つような経験が出来そうだったからだ。ただ、「どのエリアでどのような事業をするか?」という確としたものはなかった。MBAに行く国内外の人の中にはClearに強烈に「これ」をやりたいという人もいる。しかし、実は私みたいな人が多いのも実態だ。それを見つけるためにMBAに行くという人も多いだろう(MBAのエッセイでは具体的なCareer Planのエッセイが求められる。ここら辺は矛盾しているのだが、一旦仮説としてCareer Planを描くというのはいい事だと思う)。

さて、そんなバクとした思いでMBAに行った割には最初の数か月で、考えの転換が訪れた。それはFinance業界に対する興味だ。以前記載したが、MBAに行く前は、「Financeなんてマネーゲームで実態が伴っていない、資本主義が産み落とした悪だ」くらいに思っていた(マネーゲームは嫌いと書いたけど、マネーは割と好きです)。しかし、MBAコース前のLanguageコース参加の日本人もFinance業界やMfin(Master of Finance、Judge Business Schoolが提供するコース)のメンバーが多く、話を聞き、「あぁ、やっぱりFinanceの知識や経験は今の世界でビジネスするには必要だな」と理解した。

リブラ(Libra)がブロックチェーンで実現されるべき3つの理由 | CoinChoice
新たな金融システムがくるのだろうか?しかし、金融知識がないとリブラとそれを取り巻く状況の理解は難しい。。。

では「ビジネス」、もしくは「事業」という実態が伴うFinance関連の仕事は何なのだろうか?Financeと一言で言っても、狭義の財務等だけではなく、広義の金融システムや資本主義もしっかりと知りたいと、私は考えた。なぜなら、昨今の政治状況を考えると、既存の資本主義に多くの人が幻滅しているのは明らかで、きっともっといい次のシステムがあるはずだからだ。ネットや本で資本主義について調べてみた。今でも理解しているとは到底言えないが、昨今渋沢資本主義で有名な渋沢栄一の伝記を紐解いてみると、「「個」の理性にかなった利益追求が「公」の富を生み出すという資本主義経済の原理」と書いてある(ちなみに渋沢資本主義は純粋な資本主義ではなく「アダム・スミスの自由放任主義を批判し、~~ テクノクラートを神の見えざる手の代わりに意識的に置こうとした経済学」である「サン・シモン主義」の影響を色濃く受けている。それが日本の文化や強みに合っていたのだろう)。また、Wikipediaを見てみると、「資本主義の主体は企業であり、これが物財やサービスを生産し流通させている。構造的には、資本(としての生産手段)を私有する資本家が、労働者から労働力を買い、それを上回る価値のある商品を生産し、利潤を得ている」とのことだ。「企業」が重要。そして、企業は「成長」しなければならず、そのためには「資本家が、労働者から労働力を買い」ということをしている、これは「投資」ということだ、と私なりに理解した。よって、投資が伴い、私のバックグラウンドが生かせる職種を探した。投資を主な業務とするのは、一般的に企業の財務(投資)部門、M&A、銀行のIBD(Investment bank division)、Private Equity(PE)、そしてVenture Capital(VC)だ。この中でFinance業界無経験で私のITバックグラウンドが生かせるエリアを探した(ちなみに、この「資本主義」という概念を就職活動に容れるのは大分難しいので、純粋にそれを応募要件で探したり、応募書類や面接で謳ってはいない)。

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しかし、((上)で記載した通り)36歳では、証券会社や銀行が提供しているMBA採用には遅すぎる。ヨーロッパのMBA生の平均年齢は30歳くらいで、彼らと同じ土俵で始めるというのも気持ち的に辛いと感じた。よって、MBA採用外を狙うのだが、Finance業界の知識経験が皆無では中々難しい(実はIBMでは10年近くメガバンク担当だったのに)。前編記載のEmployer Eventや同級生との会話を通して調査をしていくと、PEとVC以外は難しいことがすぐわかった(って、PEとVCも難しいんだが)。例えば、IBDの関係者の方に話を聞くと「君(若林)のような技術バックグラウンドを持った人間が対象会社の技術もしっかり見るというのも必要だと思う」と言ってくれる方々はたくさんいたが、実際受けようとすると、未経験ではスタート地点が大分後ろからになりそうなのが現実だった。一方で、PEはLeverage Buyout(LBO)というのが正式で(Private Equityは非公開株の事なので、その中にLBOとVCがあるイメージが正しい、と同級生の日本人に教えてもらった)、既存企業の株を買って、価値を高めて売るというビジネスモデルだ。それに比べてVCは先進技術や先進ビジネスモデルへの投資という色合いが濃い。ここから、VCの方が最近の技術トレンドを見る事が出来るし、それだけではなく、最新のビジネスモデルや世の中の課題を知ることもできる。そういう意味でVCの方が自身に合っていると思った。(その代わりと言ってはなんだが、VCは Historical な財務諸表がないので、「財務諸表から会社を知る」というスキルは付かない。しかし、すべてを求める事は不可能なので優先順位付けと取捨選択が必要だ)さらに、日本人のMBA AlumnusがCambridgeに来た際に、Pubで会話させていただいた際に、「若林さんならVCいけるよ!」と言ってくれたのも後押しになった。彼は日本技術系大企業で技術者をやっていたのだが、シリコンバレーにいた際にある日本の有名VCの社長からOfferをもらい、今では世界中を飛び回り先進技術企業への投資や拠点の立ち上げをしている。Offerの決め手は技術的バックグラウンドだった。そして、彼曰く「Finance系のバックグラウンドは関係ない」だ。実はそのように言うVC関係者は多く、そもそも日本にInvestorの数が少ないのと、Investorも最初からInvestorだったわけではなくて、何か別のビジネスを経験した上でInvestorになっている。なので、「Finance系のバックグラウンドは関係ない」はよく分かる。

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VCのイメージ、ミーハーの私にはちょうどよい(当然イメージと実際は全然違う)

この結果、就職先を基本的にVCに絞った。とは言え、VCだけでは候補の弾がすくなくなるので、もう少し広げて「会社(他社)への投資という概念とそれに付随する会社の仕組みの考慮が伴う、新技術を活用した新たなビジネスの立ち上げ」ができるようなPositionを探した。そうすると、対象は、VC、商社、技術系企業のJoint Venture会社、Startup(投資される側としてだが新ビジネスをやる)辺りが候補になる。

もう1点大事な観点が、「世界」、就職活動的に言うと「海外」だ。元々、自分の影響の範囲を最大化しく、海外というキーワードで外資のIBMに入ったが、残念ながら日本IBMではあまり海外経験ができない。AmazonやGoogleはもう少しできるとも聞くが、基本日本にある支社は日本のMarketを見るので、海外経験をさせるMotivationが親会社には薄いと思う。その代わり、海外の最新のTrendなどの情報は早い。しかし日本企業に就職したほうが海外経験の可能性が高いという事実は、MBAに行って、日本人と会話して知った。会社の文化という意味でいうと、IBMの方が老舗大企業の割にOpenでいいなとは思ったけど。

一方でイギリス(や海外)で働くという事も途中までは考えていたが、MBA就活でよく言われる「3つを同時に変える」なに抵触したため海外を抜いた。3つとは、業界、職種、Locationだ。私の場合は最初の2つが変わるので、3つ目は切った(3つ全て変える強者MBA生も当然いる)。まぁ、家族の事も大いにあるのは確か。しかし、近いうちに海外で最低2~3年は働きたいと思っているので、その可能性がある会社を選ぼうと思った。

よって、基本的には日系のGlobal企業を受けた。一度日本の会社で働きたいというのもあったし、IBMでの経験(外資の文化やOperationの仕方)も生きると思ったからだ。Startupは外資でもよい、Startupなら日本支社でもCountry Managerとかになり、海外とのつながりは強いからだ。

そのような思いで就職活動を進めていた(詳細は次回の(下)で)が、(純)VCは少し違うのでは?と思い始めた。話を聞いていると、やはり、活躍されている方々はそれなりにビジネスを作るという経験、もしくは本当にDeepな技術の経験があって、その経験を生かしてDue Diligence(投資先の評価プロセス)をされている。私には両方ともない。エンジニアと一言で言っても色々あり、私の場合はお客様やビジネスに近いエリアだったので、コーディングもしたことないし、アルゴリズムの細かい評価等はできない。一方で、ビジネスも弱いという中途半端な位置づけだ。よって、私がすぐにVCへ就職してもうまくいかない、もしくは(今以上に)雰囲気で仕事をする中身のない人間になると危惧した。しかし、上記で記載したVCへの興味の理由はなくなっていない。どうすればいい??最新技術にもタッチ出来て、会社投資という概念があって、会社の仕組みが分かって(経験できて)、ビジネスを作るという経験ができるPositionがないか???そんな贅沢なものあるのか???あった、Corporate Venture Capital(CVC)だ!!

CVCはCorporateとついているのが純VCと異なる点を表している。比較的Matureな企業がVCの組織を作り、主にStartupに投資する形態だ。純VCが財務Return(投資先成長によるEquity価格の向上によるReturn)に対してCVCは主に戦略Returnを狙う。戦略Returnは一番簡単な例でいうと、Startupの新技術を使わせていただいて企業のPotentialと合わせて新たな事業を創生することだ。まぁ、どちらにしろ人のふんどしで相撲を取っているようにしか見えないかもしれないけど。。。ただ、昨今のOpen Innovation必要性の高まりによりこのCVCの形態は非常に重要になっているのも確か。Deloitteの調査では海外のCVC関連投資は増えているし、PwCの調査でも国内でもCVCの投資額は増えている。CVCについて「語る」と長くなる、というか私は半年ちょっとしかこの業界にいないので、おこがましい。経験が増えたタイミングで「語る」事をしようと思う。

The next chapter for Corporate Venture Capital – Deloitteより、外部資料を調査するようになったのはMBAのおかげ

さて、上記記載のようにCVCであれば基本的に新規事業創生がミッションのことが多く私の思いとも合致する。よって、CVCを第一志望にした。その中でなぜ日立製作所なのか?という話だが、まず上記のように日経企業であること(というより日経以外で日本人がCVCに入る機会は極小だと思う、唯一SalesForce.comは日本にCVCがある)、私は経済人として政治や国際関係へも関わっていきたいと思っているが、日立製作所であればその機会がありそうなこと(会長が経団連会長、経団連がいい組織がどうかはおいておいて)、、、と記載したが、結局はこれまでも書いてきた、運、縁、タイミング、偶然であり必然が理由だと思う。つまり、たまたま日立製作所が2019年4月にCVCを新創設して私が2019年に就職活動をしていたからだ。VCもそうだが、CVCも門が狭い、Pure投資家は外部から雇うにしても、事業開発者は社内の人間を置くのが普通だからだ。ここはどう就活したかの話になるので、しつこいがまた次回の(下)で。

CVCは自分に合っていると思う。IBM入社面接のときも「私はビジネスとテクノロジーという両極にある(と思っていた)もの、水と油をつなげたいです」と言った。今回も大企業とStartupという両極に見えるものを繋げることになった。何かの本に書いてあったが「古代から近代までで最も儲かっている職種は対象に対して異なる世界から異なる物を持ってきた交易商人だ」とのことだ、だからヴェネチア共和国はすごいのだろう。別に儲かりたいわけではないが(うそです、儲かりたいです)、両極にあるものを繋げるというPositionが重要なのは間違いないようで、自分はそれをやっていると思いたい。そういう意味でいうと、先に記載した「中途半端」という位置も大事だ。両利きの経営という本がある。先日なくなられたクレイトン・クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」に対する答えと言ってよいと思う本だが、企業は探索と深化が両方必要、一般的には深化ばかりに目が行きがちでそれが、漸進的なInnovationしか起こせないというものだ(Top画像も「伝統と最先端の融合」の「伝統」の方で、伝統的な晩餐会Formall Hallの一枚だ、みなハリーポッターばりのガウンを身に着ける。伝統と最先端も両極にありながら、融合すべきもの)。

入社して6が月超、すでに色々学ばせていただいている。IBMの頃と比べると4次元的に自身の考える範囲が広がっている。1つは技術、ITだけから、OTやBio。2つ目は業界、銀行から製造、エネルギー、環境。そして、日本から海外。最後に、技術現場から経営だ。ありがたいことだ。また、良くも悪くも、日本の大企業の事が知れている。これらを通すことで、自分の経験を広げていきたいと思う。

最後に、就職活動中に読んでいた、「大戦略論」の文章が自身が大事にしている内容が盛り込まれていたので借用したい。戦略、両極、適当さ(完璧でないこと/imperfection)、コミュニケーション、多様性、価値感。

「何事かを達成するためには、 願望に能力を合わせる必要がある これができるのは、二つの相反するもの、矛盾を内包する 時だけである。これをするためには汗をかかない事、完璧を求めない事 それが相手を理解することにつながる。時間と空間で隔てられた二つの文化の間の相互コミュニケーションは、人間を人間たらしめているものが双方に共通であり、異なる文化の架け橋として機能するからこそ可能なのである。それでも我々の価値観は我々のもの、彼らの価値観は彼らのものである。」

アンパンマンとばいきんまん

「アンパンマン地獄」妻が最近口にする言葉で、朝から晩まで娘がアンパンマンを見たがり、しかも一緒に見ないと機嫌が悪くなる、という状況だ。私も最近は在宅勤務で、毎日朝から晩までアンパンマンの歌が聞こえてくる。実家に帰ると私用に買われた30年前のアンパンマン玩具や図鑑が役に立っている。娘は1歳10ヵ月だが、皆様のお子様はどうだろうか??

とは言え、アンパンマンが2歳近い子供にあれだけ好かれるのはすごいと思うし、アンパンマンがないと妻は家事も出来ない。内容も深い話だなと尊敬もする。アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんは元軍人で太平洋戦争にも従軍している。その戦争体験が元になったようだ。ここを参照させていただいているが、そこには

戦争と飢え。さらに戦争終結によってこれまで信じてきた「正義の論理」さえもがひっくり返ってしまう。~~ しかし逆転しない正義もある。それが献身と愛だ。そして弱者を助けること。自分の身を削って人を助けるアンマンパンにはそんなやなせの想いが凝縮されたものだった。~~「正義に勝ち負けなんて関係ない。困っている人のために愛と勇気をふるって、ただ手をさしのべるということなのだ」 やなせのこだわる「正義」。それをテーマにした著書もある。『わたしが正義について語るなら』(ポプラ社)だ。 やなせはアンパンマンを書いたのは「本当の正義」を伝えたかったからという。アンパンマンはヒーローだが情けない。弱点もたくさんある。そして相手を決して殺さないし、「自分はエライ」と自慢しない。

と記載がある。

「やなせうさぎ」というキャラクターがいる、記念の回にしばしば登場するうさぎで、やなせたかしさんが自身の代わりに登場させているものであり、現在のオープニングの最後にも出てくる。劇中では常に、「お腹が空いて動けないところをアンパンマンが助ける」というベタなシーンである。が、これこそが、やなせたかしさんが戦争で飢えに苦しんだ時の正義の味方の具現化なのだと思う。それもあってか、名シーンに見える。

アンパンマン』新オープニングは雰囲気が違う?“やなせうさぎ”も登場 ...
現在のオープニングの最後

そんなアンパンマンだが、BSでは朝8時から1時間で昔(といっても10年前くらいだと思うが)のアンパンマンの再放送をやっている(これも見せられて妻は可哀そうだが、なぜかここはあまり集中してみない娘)。これを見ると、オープニングや、アニメの内容が今と少し違う事に気づく。昨今のアンパンマンを見ると、バイキンマンは食べ物を取り上げて勝手に食べる事はあっても、閉じ込めたり捕まえたりするシーンは見当たらず(あるのかもしれないが)むしろアンパンマンとのやり取りが友達のように見える。ドキンちゃんに至っては横で見ている事が多い。一方で昔の劇中ではバイキンマンの行いはもっとひどく、ドキンちゃんも直接手を下している、昨今のいたずらレベルとは明らかに違う。オープニングも昔はアンパンマンが悪を倒す派手さがあったが、今のオープン二ングは技術が進化しているにも関わらず、優しいタッチだ。(ちなみに娘はバイキンマンが好き。バイキンマンの人形を離さない。)

この違いはなんだろうか?

おそらく昔は、分かりやすい「悪を倒すかっこいいヒーロー」の方が視聴者が増えるという判断だったのだろう。しかし、DVや虐待、体罰が問題になる中で、暴力的な描写を減らしたのではないかと思う。だが、それだけではなく、やなせたかしさんの原点に戻ったとも見れると思う。それは「正義のための戦いなんてどこにもないのだ」ということであり、逆に言えば「悪を倒す戦いもない」と言えるのではないかと思う。(ただ、バイキンマンはアンパンマンを倒すために生まれてきたという設定のようなので、戦うのは宿命のようだけど(でも最近仲良く見える))。昨今人気の「鬼滅の刃」も敵役の鬼には鬼の過去と論理がある。この世に本当にこの人(行い)は悪だ!というのは難しいのかもしれない。私がそれに気づいたのは、中学生の時にガンダムを見ていた時だ。小学生のガンダムはロボット達が戦っていて正義が悪を倒す図式に見えたが、よく見るとジオン公国の独立戦争で、ガンダムの所属する地球連邦がそれを阻止するという図式だ。

昨今、少なくとも日本のアニメにはそういう物が増えてきていて、いい傾向だと思う。グローバル化の反動でポピュリズムの波が来ている昨今、やはり多様性を重んずる心は大事。それがなくなれば自分と違う物は悪だと見てしまうかもしれない

運命の女神とネットワークと

「運命!?運命などに俺の人生を左右されてたまるか。」(ラインハルト・フォン・ローエングラム)、「運命というならまだしもだが、宿命というのは、じつに嫌なことばだね。」(ヤン・ウェンリー)と中々嫌われている運命(宿命のほうが嫌われている・・・)であるが、「運命の女神は、積極果敢な行動をとる人間に、味方する。運命の神は女神なのだから。彼女に対して主導権を得ようと思うなら、乱暴に扱うことが必要なのだ。運命は、冷たいほど冷静に対してくる者よりも、征服したいという欲望を露わにしてくる者のほうに、なびくようである。」(ニッコロ・マキャベリ)や「運命の赤い糸」と言われるように、昔から気にされていた概念でもあるのでは。しかし「運命の赤い糸」に関しては、それを「運命」と言ってもいいし、「タイミング」と言ってもいいのではないかというのは結婚経験のある男女の共通見解ではないかと思う。私が話した範囲の既婚の方は男女問わずこの意見に賛成だった。つまり、付き合い始めるのも、お互いに彼氏彼女がいない状況で、そろそろ欲しいなと思うタイミングが合ったのであり、結婚もそれぞれの人生設計の中で今が良いというタイミングが合ったからであろう。極論すると(検証できないが)別のタイミングがあれば別の人と結婚をしていたかもしれない。そういう意味でいうと時間と空間の制約というのは改めて大きいなと思う。とは言え、そのタイミングで出会ったお互いが、一緒に時間を育んでいく事とその結果できたお互いの関係や思いはPreciousだと思う。だからこそ、一期一会、人の出会いや縁というのは重要だと言われるのであろう。

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みんな大好きフィレンツェの外交官、ニッコロ・マキャベリ。大学生くらいで彼の本を読むと、「うわ、かっこいい!!」と思うこと請け合い。

このような思いになったのは最近だ。大学生の時までは、ロジカルが全てだと思っていたので、運とか縁とかコネとか、訳のわからない物は悪だと決めつけていた。友達のことは大事にしていたと思うけれど。コネも全てが悪いわけではない。コネのおかげで当事者同士の信頼関係の構築がSpeedyになるであろうし、就職の採用側にとっては最初の篩いとしてコストを抑えられる。そこには当然、信頼する人を紹介するという紹介する側にも責任とリスク(紹介した人が紹介先であまりよい働きをせず、紹介元の自分のReputationが下がる、等)が伴うことが前提だ。コネだけで採用を決める必要はなくて、その後適切な面接をすればよいのであろう。逆にコネだけで採用される(してしまう)場合は結局すぐ辞めてしまったり、折り合いが悪い状況が続いたりという悪い話しか聞かない。

日本人はコネを使うのがあまりうまくないと思う。後述するが、留学時に私の周りにいた人達はネットワーキングがうまかった。一方で、日本ではそういう欧米のネットワーク(≒コネ)を使って旨くいっている表面だけを見て中身がないコネだけを頼りに利害関係が強い方に突っ走る場合が多いのではないか?私もまだまだコネの使い方は慣れていないので、しばらくは情報交換等のなるべく迷惑にならない形に止めたいと思っている。

MBA全般的に、またイギリス人(と言っても私の知っている範囲はEstablishmentだが)は、時間を共有した場での“たまたま”の出会いを大事にする。以前記載したImpulse Programmeで出会ったJamieはたまたまそのプログラムでチームが一緒になっただけなのに、私の話を真摯に聞いてくれたし、その後もちょくちょくやり取りがある。これは、彼がVenture業界にいるからかもしれない。別途記載したいが、私は今Corporate Venture Capital(CVC)でStartup関連の仕事をしている。この業界に入って、さらに出会い、タイミング、の重要さが分かる。例えばAIについてのStartupと協業したいと考える。理想的にはMECE(お互いに重複せず、全体に漏れがないに世界中のAI Startupを探索して、その中からベストな協業先を選ぶべきだ。しかし、技術の発展も早く、興隆の激しいStartup業界、調査している間に各々のStartupの状況は変わる。それならば、その時の、例えば何かのStartup Eventで出会ったそこそこ協業できそうな会社と始めた方がいい。もちろん、そこで出会ったStartupより協業可能性の高いStartupはどこかにいるかもしれないが、その会社に会えるかどうかも分からない。これが「出会い」が重要な所以だ。

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Docomo Ventures 2020のStartupブースの例

ちなみに、現職の日立製作所CVCのポジションは、採用ページにポジションが掲載されていて応募したわけではない。ポジションがないかどうか含めて「お問い合わせフォーム」から直接メールした結果だ。普通「お問い合わせフォーム」から採用が始まるケースはない。運がよかった、と言えなくもない。が、直接メールをしたのは何も現職だけではなく、他にも直メールをしたり、別の手を打ったりした結果である。他にも以前記載したJapan Trek企画時にはスタジオジブリの星野会長にお会いすることができたが、これも直接メールした結果だし、2009年頃に前職のIBM内でSKE48の講演をしたく会話したのも直接SKE48の事務所へお問い合わせフォームから直接連絡した結果だ。Cambridge MBAの先輩でアジア人で唯一のヨーロッパのサッカー放映権ビジネスを手掛けている岡部恭英さんのInterviewでもCambridge時代に「約100人のサッカー関係者と会い、最終的にはエバートン(イギリス)とインテル、ユベントス(ともにイタリア)からインターンの承諾を取り付けた。」とある。つまり、運を味方につけるには数打つ事(努力?もしくは行動?)が大事なのではないか?「宝くじが当たる人はたくさん買っている」と言われる。

運命の女神に見捨てられないように行動しつつ、うまく活用できたらと思う。

投稿状況Reviewと今後の執筆

実は、そろそろMBAコース中の記載したいと思っていたネタは大半が完了している。後は、MBAコースの中で結果となる「就活」についてだ。これが1回で記載できる分量か分からないが。加えてもう1つネタがあるので、その2つで大枠本ブログの区切りとなる。とは言え、まだまだ記載することがあるので、それらについて簡単にここで述べたい。本ブログを始めるにあたり、「ブログを始めるにあたって(執筆内容について)」を記載した。その際には、

  1. ケンブリッジ大学 Judge Business School(MBAコース)における経験の記録
  2. ケンブリッジ大学やイギリスの社会、文化
  3. 英語勉強法一般
  4. MBA受験(私費)
  5. 妻の妊娠、出産、そして子供の成長

ということになっている。比較すると、現在の投稿状況は以下である。

こう見ると、生活が一番多いが、それは旅行関連が多いからだろう。MBAの事全然話してないな。。。とは言え、MBA CourseとSocial EventがMBA期間の肝なので、それを合わせれば22投稿となって全41投稿の半分以上を占めている。一方で元々「記載する予定」と書いていた、「英語勉強法一般」や「MBA受験」については全く投稿がない。が、実はMBA期間中に「これは英語/MBA受験関連も書くのは無理だ」と思い、一旦スコープから外したのだ。今回、MBAコースの内容がひと段落したことで、これらの話題の割合を増やそうと思う。MBAを狙っている皆様にはもちろん、英語スキルを「下の中」から「上の下」(私自身はそのくらいだと思っている)に上げる事を考えている皆様にも役に立てばと思っている。

科学の素晴らしさを教えていただいた、スティーブン・ホーキング博士に感謝を込めて

日本の雑誌だがNewtonという科学雑誌がある(名前からして英語圏の雑誌だとずっと思っていた。。。)。父親の会社が定期購読していたのか、小学生の頃父がよく持って帰って来てくれた。最新科学研究や技術の事を分かりやすいヴィジュアルと文章で説明しているもので、子供でも分かりやすく、また、興奮する読み物だった。男子なので宇宙は好きで、その時よく名前が出ていたのが、スティーブン・ホーキングだ。おかげで、相対性理論の概略は小学生の頃に知っていたと思う。読んではいないが、その時代に出版されていた本がまさに「ホーキング、宇宙を語る」で、彼が目指していた事が「子供にも分かりやすく(難しい数式等を使わずに)宇宙の事を説明する」だったので、僭越ながら、その目的は達成されていると言ってよいだろうと思う。

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科学雑誌Newtonの表紙の一例、このような表紙を見られた方も多いのでは

私が理系に進んだ理由は、彼の影響もあり「科学とはなんて不思議で面白く魔法のようなのだろう」と思ったからであり、Cambridge大学に興味を持ったのも、彼が在籍していたからでもある。

ご存じない方もいると思うが、スティーブン・ホーキング博士は難病を抱えながら76年を生き抜き、その間に宇宙物理学で類まれなる業績を示し、子供たちに夢を与えた方だ。初めて博士を見られた方は、失礼ながら、機械に囲まれ車椅子で現れる出で立ちに驚かれると思うが、そのような難病を抱えながらも素晴らしい業績を残された方だ。その生涯を知りたい方は「博士と彼女のセオリー」(英語版タイトルは「The Theory of Everything」、なんとお似合いのタイトルか!)をご覧になるとよいと思う。主演はハリーポッターシリーズのファンタスティックビーストでお馴染みの、エディ・レッドメイン(最初ベネディクト・カンバーバッチと記載していた、恥ずかしい。。)だ。

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ホーキング博士とエディ・レッドメイン

そのホーキング博士が亡くなったのが2018年3月14日。私がCambridge大学に入学する6か月前だ。娘が生まれた年でもある。ちなみに我々の結婚記念日も3月14日、円周率にちなんで。この日はアインシュタインの誕生日でもある。だから何だ?という話だが、ホーキング博士自身も「ビッグ・クエスチョン―〈人類の難問〉に答えよう」で「私はガリレオが死んだ日のきっかり300年後に生まれた。」と記載しているので、そういうことに思いをはせても良いだろう。

彼はCambridge大学のGonville and Caius College(ノーベル賞受賞者多数輩出のCollege)で、葬儀では「ケンブリッジの心臓部であり、世界で最も認知度の高い通りのひとつであるキングズパレードに沿って、ぎっしりと並ぶ群衆が目に入った。これほど大勢の人たちが、これほどしんとしているのを私は見たことがない。」と「ビッククエスチョン」にホーキング博士の娘さんの記載があった。MBA生でも一人このCollege所属の女性がいて、日本人だったので、Formal Fallに連れて行ってもらった。結構レアCollege(MBA生が少ないorいない)なので、雰囲気を堪能出来てよかった。

ホーキング博士所属の Gonville and Caius College の入口への献花
ご葬儀の様子

この「ビッククエスチョン」という彼の最後の本を読み、「やはり、素晴らしい人だったのだな」と感じた。是非ご一読いただきたい。

相変わらず専門家でなくても分かるように注意を払って記載されており(と言っても私が物理等を学んでいたから分かりやすい部分はあると思うが)、テーマ(クエスチョン)も面白い。一例として最初のクエスチョンをあげる。それは「神は存在するのか?」だ。私の拙い文章による誤解を恐れずに言うと、ホーキング博士の答えは「創造主は存在しない」だ。なぜなら、創造主が存在するのであれば、ビックバンを起こしたのは創造主であるが、ビックバン以前には時間が存在しないため、創造主という概念も存在しようがないから、ということだ(微妙なニュアンスや解釈の違いがあると思うので気になる方はご一読を)。何もないことから何かが起きるのだろうか?基本的に世の中の結果の全てには原因があるというのが論理的だろうと思う。が、実は今この時も、何もないところからエネルギー(物質と言ってもいい)が生まれており、それは突然だ。ただ、その世界は量子力学の非常に小さい世界の話である。ただしビックバンもそのスケールの話なので、矛盾はない。

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ビックバンの前とこの時空間の外には時間さえもない

ここで、相対性理論や量子力学を学んでいてよかったなと思うことが二つある。一つは「この世には、やはり絶対はない」ということが理解できることと、「世界が広がる」ということだ。二つは被る部分もあるが、1点目は、前述のように、原因があり結果があるのが当たり前でみな無意識にその文脈で仕事や生活をしている、特にロジカルなビジネスマンであれば尚更だ。しかし、それでさえ、この世の中では絶対ではない。その事が心底理解できることだ。2点目は、我々はどうしても自分が普段近くできる範囲で物事を考えてしまうが、この世には、その範囲では理解できない世界が存在することが改めて分かることだ。例えば、時間は連続して流れている(アナログ的)ように我々は感じるが、最近の研究では時間(と空間)の最小単位はプランク定数と呼ばれる極小の長さのようだ(デジタル的)。宇宙や量子の世界は、今人間の目の前で起こっている事とは異なる事が日々発生している。そういう世の中が現実にあるという事実を知るだけで、自身の世界を広げてくれると思う。

繰り返しになるが、そういう世界があることを教えてくれたのはスティーブン・ホーキングで、私の世界を広げてくれたのも彼だ。直接お会いすることは叶わなかったが、直接お会いしたところで、何も喋れなかったであろう( エディ・レッドメインも「憧れのスティーブン当人についに対面を果たしたとき、僕は打ちのめされた」、つまらない星座が一緒だという話をしてしまった、と言っている)。願わくば、今後の人生でスティーブン・ホーキング博士の業績に何かしらの形で関わる事が出来ればと思っている。

リケ男とレキ男:なぜ歴史が好きか

私は歴史が好きで、理系男子なのだが、世の中は女性で歴史が好き、もしくは理系だとレキジョやらリケジョやら言われてもてはやされる(?)。私は残念ながらもてはやされた記憶はないし、リケ男、レキ男はなんともオタクっぽくて飲み会でもネタにならない。。。が、歴史はいい。歴史の本を読んでいると何か壮大なことを考えている気になるのでストレス解消にもなる(平均値と比較したらストレスは低いと思うけど)。しかし、総じてオタクっぽくなってしまう。例えば、史跡とかに行って、くどくどその史跡の事を語っている男子(というか、もうおじさんだがどちらにしろ・・・)を見たら皆様どう思われるか?同じことが理系男子にも言える。例えば、色付きの炎を発するロウソクを見ながら、「これはセシウムかルビジウムの色かな」とか言ってしまうかもしれない。

高校生で習う元素の炎色反応(セシウムとかないな。。。)

MBA受験中にエッセイを書く際には、自分を見つめなおすことになるが、その中で歴史という物の存在感は大きかった。(理系だが(??))歴史は好きだし、歴史の本を読むことも好きだし、歴史が自身の数々の判断の役に立ってきたとも確信している(一応この回でも後ろの方でビジネスとの関連を記載している)。ただ、なぜ「好きか」、なぜ「役に立つか」を明確に説明することがこれまで出来ていない。こんなに好きなのに。。今回も出来ていないが、今の自分の考えを記載しておこうと思った。

この話を始めるときにまず引用すべきはエドワード・H・カー(Cambridge大学卒)の「歴史とは何か」であろう。(ちなみに、何分20世紀半ばの本で、英語も分かりにくいのか、日本語訳も分かりにくく、私には読みにくかった。高尚な本だからなのであろう。)カーの最初の「歴史とは何か?」に対する答えは「歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との尽きることを知らぬ対話」とのことだ。

エドワード・H・カー (1892年 – 1982年、私が生まれた年にご 逝去 ) 。「危機の二十年」という本でも有名。

抽象的で分かりにくいが、同じような抽象的なことは 2019年10月に邦語訳が出版された 「なぜ歴史を学ぶのか」という本の最後に記載されていた。 「生まれる前に起こった事柄に対して無知でいることは、子供のままでいることを意味している。なぜなら、人間の一生が価値を持つのは、それが歴史の記録によって先人たちの生きざまの中に組み込まれた場合に限られるからなのである」というキケロ(このローマ人(BC106-BC43)はユリウス・カエサルの文脈から見ると、ちょっといじめられて可哀そうな感じのおじさんなのだが、文学の世界では神のような扱いをされている人だ。)の話を載せている。 (ちなみにこの本にはCambridge大学の事がたくさん載っていて嬉しかった)また、 「サピエンス全史」で有名になった、ユヴァルさんの「ホモデウス」にも記載がある。「歴史を学ぶ目的は~過去の手から逃れることにある。~私たちはあちらへ、こちらへと顔を向け、祖先には想像できなかった可能性~~に気づき始めることができる」。こちらの方が少し具体的か。後半に記載のあること、つまり、「祖先よりも発展した事ができる」ことが歴史の目的ということだ。

BC63年ローマ元老院、 カティリナ弾劾演説。左で手を広げてしゃべっているのがキケロで、
彼の名前を有名にした演説。イタリアの国語教科書にも演説内容が載っているらしい。

過去より発展するためにはどうするか?この「なぜ歴史を学ぶか」に、19世紀後半に人が歴史を学んだ理由は「古典古代世界の共和制や民主制が抱えた諸問題や試みや失敗について無知でいるわけにはいかない」からだと記載がある。これが一番一般的に言われている、歴史を学ぶ理由ではないだろうか?過去の失敗を学ぶことで、同じ失敗を繰り返さない事、それによってより良い未来を創ること。過去の失敗から学ぶと出来るものは何だろうか?個人としては、してはいけない事(しない方がよい事)成功パターン等(明文化されなくても)を自分の中に蓄積することになると思う。その蓄積されたものに合わせて自身の行動を決めている。一般的には、それは、おそらく理論なのではないかと思う。 「大戦略論」にも「理論は歴史から抽出して構築するほかない」、「理論のおかげで、戦略家は絶えず歴史を振り返る必要性から解放される」と記載されている。つまり、理論(だけでなく、拡大解釈するとルールや規制)のおかげで、 我々は日々の判断や行動でいちいち深い考察をする必要がなく、脳のエネルギーを節約できる。確かに理系でも過去の偉人たちの研究を学んでいるわけで、その積み重ねの上で新しい理論が作られていく。そういう意味では歴史とは切っても切れない関係がある。

カーは「歴史とは何か」で「歴史を読む人間も書く人間も慢性的に一般化を行っている」し、歴史を「自分自身の時代に適用してみるもの」であり、「一般化が自然科学者を博物学者や標本収集家から区別する」と言っている。そして、この一般化こそが歴史をScienceに分類するものであり、歴史も物理学や他の理系学問とおなじScienceだと主張している。そういう意味でも「理論」という言葉はしっくりくる。余談だが、一方で量子力学(の(おそらく)ハイゼンベルグの不確定性原理)を引き合いに出して「主観との客観の双方」が観察している対象に影響を与えるが、これが歴史研究の観察者と観察対象にも当てはまるというのは「納得できない」と言っている。私としては、ここは関係ある方が面白いと思ったのだが、確かに量子レベルとマクロレベルで直接関係すると考えるのは早計過ぎるかもしれない。

ジャレッド・ダイアモンド(ハーバードとケンブリッジでは生理学専攻(理系)だが、現在は人類学(文系)の教授)も「危機と人類」で「科学の基本とは、現実世界を正確に描写し理解するという行為」と言っている。これはまさに文系も理系も共通してScienceだということであろう。

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日本で一番有名なジャレッド・ダイアモンドの本は「銃、病原菌、鉄」であろうか?

カーは「過去の諸事情に秩序を与え、これを解釈するーこれが歴史家の仕事ですー事ができるのであり、また、未来を眺めながら現在における人間のエネルギーを開放し、これを組織するーこれが政治家、経済学者、社会改革者の仕事ですーことが出来るのです。」 とも言っている。秩序と解釈がイコール理論ではないが、理論を構築するために歴史を学ぶ、というのは一定の納得感があるがどうだろうか?

一方で、現在の世の中では益々、歴史が必要になってきている、という記述もあった。前出の「なぜ歴史を学ぶか」で記載されていた19世紀の引用について、この時代にそんな事が必要なのはエリートだけ。つまり、この時代「歴史はエリートによるエリートのためのエリートについての」学問だったということだ。しかし、時をたつにつれて、歴史は「嘘を構成する事実誤認という霧のなかをかき分けて進む能力を高めてくれる」ものに変わった。 昨今のFake news(は本にも事実誤認の例として記載されているが)を何が正しくて何がそうでないかを判断する指針は(知識としての歴史が全て正しいとも限らないが)様々な歴史を学ぶことで判断ができるのではないかと思っている。

加藤陽子さんが書いた、「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」という本にも「現在の社会状況に対する評価や判断を下す際、これまた無意識に過去の事例からの類推を行い、さらに未来を予測するにあたっては、これまた無意識に過去と現在の事例との対比を行っています」と記載がある。これも判断する時には歴史の蓄積が良い指針になるということだろう。 ちなみにこの本は非常に面白くて、それまであまり読んでこなかった日本近代について読み始めるきっかけになった。

これらはちょうどAIがDeep Learningで確からしい答えに近づけるのに似ている(のは昨今のAIが人間の脳のメカニズムを模しているから当たり前かもしれないが)。 では、もし全ての歴史が間違っていたらどうするのか(教師データが間違っていたら)?という疑問がわくが、それはもう個人の力でどうにかできるものではないと思う。今でも多くの専門家の方が日々努力して、少しでも正しい歴史を記そうとしていて、我々素人は今の時代のその中で頑張るしかないのではないかと思う。

昨今のAIに使われているDeep Neural Network(DNN)。左のInput(質問)と右のOutput(答え)の組(データ)をたくさん与えることで、中のNeural Networkが最適化されていく。人間の脳も同じ構造。

ただ、少なくとも学校で習うより世の中は複雑だということが歴史を学び続けることで分かる。小学生の時は善と悪みたいな分かりやすい文脈の中で学ばないといけないので、非常に歴史を教える事も学ぶことも難しいと思う。世の中はそんな単純じゃないんだと分かったのは、ガンダムの1年戦争がガンダムの敵のザク側(ジオン公国)の独立戦争が発端だと知ってからだ。幕末なんか、坂本龍馬のように思想の変化で敵と味方がしょっちゅう変わるから、小学生の時は理解できなかった。最近読んでいる「教養としての「フランス史」の読み方」でも、フランス革命は 「「古い王政が~自由を抑圧して~市民が自由を求めて起こした革命」というほど単純であったわけではない」と記載がある。 むしろ王(政府)は自由市場主義を導入しようとしていたが、市民は自由主義より 、王の中央集権による安定的な政治を求めていた。しかし、特権階級(貴族)がそれを拒んだ。というような複雑な様相を呈していたようだ。(ちなみにフランス史について興味を持つことになったのは佐藤賢一の「双頭の鷲」から「小説 フランス革命(全10巻)」を読んでからだ。ちょうど最近ナポレオン三部作が刊行された。非常に面白いので是非。)

今読み中のナポレオン

このように人の世界は複雑で相手側にも色々な状況や思惑があるということを学ぶことは、他の文化を受け入れたり、人や国に対して寛容になることに役立つのではないかと思う。加藤陽子さんも「多くの事例を想起しながら、過去・現在・未来を縦横無尽に対比し類推しているときの人の顔は、きっと内気で控えめで穏やかなものであるはずです。」とも記載があり、他の文化や人に対する寛容さと同じことを言っているのだと思う。

追加で2点、これまでの考察に入らない記述を紹介したい。「ホモ・デウス」では、過去に意味のあったことが新たな時代では意味がなくなる過程を眺めることが重要とも言われている(本の中では”意味のウェブがほどけたり、新たなウェブが張り巡らされるのを見る事”と書かれている)。

「大戦略論」では「優れた知性の基準=二つの相反する考えを同時に持ちつつしかもきちんと働く」もので、「歴史とは人間には探知できない法則を反映している」そして「相入れない物事への適応が必要になる。これこそが歴史から学べることである」と言っている。

最後にビジネスとの関連を少しだけ。ビジネス書でも歴史の重要性が書かれている(?)本がある。ビジネス書や自己啓発書はほとんど読まない(大学生の時は読んでた)のだが、数冊ある本の中で一橋大学教授の楠木健さんの「ストーリーとしての競争戦略」(いわゆる「スト戦」)がある。10年前に父親に借りて読んだのだが、面白く、その後自分で購入した。久しぶりに読んでみたのだが、やはり面白い。と言うか、この人がユーモアがあって面白い。ここでは「戦略的思考を豊かにするためには、「歴史的方法」が最も有効です」と記載がある。ここでの「戦略」はビジネス書なので、「経営戦略」のことだ。楠木さんは「歴史が重要」と直言しているわけではないので、どのように思っているかは不明であるが、私個人がこの文脈から想像を広げる限り、「物事の因果関係的な思考を豊かにするには一般的な歴史をたしなむのが有効」と言いたい。楠木さんのブログを確認したが、歴史に対する記述は少なかった。ただ、彼が影響を受けたという米倉一郎元教授の回の話は、楠木さんの面白いキャラの一貫性が出ていてよいし、このような方とお友達ということは楠木さん自身も歴史に対して何らかの思いを持っているものと思う。この人のブログは短い、私のは長い。。やはりブログは短い方がいいのだろうか。。しかし、スト戦では「ストーリーは長い話」と記載があったので、ストーリーになっていれば長くてもいいはず、あくまでなっていれば。ちなみに「当時のITブームに相当するような華々しく見える事業機会は、今で言えば、環境技術やシルバーマーケットというところでしょうか」と記載がある。この文章から10年後、これから環境やAgingのビジネスを考えようとしている自分がいた。。。やはりその要素は抜いて、人への価値から考えるべきだと認識を改めた。

以下、私が歴史を好きになった経緯も載せておく。

歴史を好きになった最初のポイントは、小学生の時に「マンガ日本の歴史」を読んでからだ。多くの方がそうだと思うが、特に戦国時代あたりは面白くて何度も読んだ。戦国時代が面白かった理由は「戦術」の話があった事が一番だと思う。例えば、信長が今川義元の大軍に対して、少数でどのように勝利したかという部分だ。その他の部分に関しても、過去から現在に至るストーリーになっているので面白い。おそらく、人間は因果関係を面白いと思うのだと思う。一般的な小説もその因果関係の強さが面白味に重要だと思う。とは言え、それから次のステージに進むまでは10年ほど必要であった。

次の転換点は大学1年生の時だ。一般教養の選択授業でリーダーシップに関する何かしらの課題が出たため、「リーダーシップ」と図書館で検索した際に出会った本が塩野七生の「ローマ人の物語2巻、ハンニバル戦記」だ。このハンニバル戦記は大学生の男子の心をくすぐるには十分だ。なぜなら戦術に関する記載が満載だからだ。第1次ポエニ戦役において、それまで船を持たなかったローマ共和国が海洋国家のカルタゴにどう勝利したか。第二次ポエニ戦役におけるハンニバルのローマ共和国に対する快進撃における戦術のバラエティー。そして極めつけは第三次ポエニ戦役におけるハンニバルとスキピオ・アフリカヌスの決戦。これだけ心躍った本は「銀河英雄伝説」くらいかもしれない。この後、1巻からローマ人の物語を読み返して、大学院生まで全15巻、約4500ページを読破した。4巻と5巻ではユリウス・カエサルが登場し、ハンニバルと合わせて、戦略というものを知ったと思う。ここから、他の塩野七生の本を読んだり、他の歴史を読んだりし始めた。

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ハンニバルの大戦術が披露された戦いの一つ、カンネの戦い

24歳でIBMに入社するのだが、ローマ人の物語を読んだことで自分はローマの歴史を知り、戦略というものを知っている、ということが、(根拠の無い)自信になっていた。それもあって、歴史を読み続けていたのだと思う。(ちなみに塩野七生の本は歴史小説であって、歴史書ではない、と言われる。そうだとしても、本がカバーしている歴史については知ることができると思う)

カーが言っていた 「歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との尽きることを知らぬ対話」 。歴史を読むことは自身が過去と対話をしているのだと思うだけで心が躍る。結局はそういう「勘違い(?)」であっても、個人の中で心躍る事が何かをする理由で、私の場合はその1つが歴史を読む理由なのだと思う。

なぜケンブリッジ大学か

Why MBA、Why CambridgeというのはMBAブログで最初に書くものなのだが、この時期になってしまった。。でも、最初のTermが終わって、次のTermが始まる前に思い直すのも良いだろうとPositiveに考える。

世界の事を考えて、経済協定や軍事同盟を見つつ、各国の事を考え、経済状況を考えて、ローカルの人達の事を考える。その上でビジネスによって考えた事を実行して行きたい。それらを一生考えたり実行して行く礎としてのMBAだと考えている。

上記のように、軸はビジネスに置きつつも広範な知見を得ようと考えると、やはり総合大学はいい、特にケンブリッジには後述するCollegeがある。例えば、今イギリスといえば、ブレクジット(Brexit)。ビジネスにとっては少なくとも外部要因ではあるこの政治的話題を肌で感じられる。ケンブリッジ大学の皆様は基本反対派のよう、エスタブリッシュメントですな、やはり。それを感じたのはCambridge Union。ここは伝統的なディベート・クラブで、かのジョン・メイナード・ケインズもここでディベートしている。一番印象に残ったのは、現役のMP(Member of Parliament 国会議員)が7名来て野党と与党で別れてディベートしてたこと。この時も聴衆はブレクジット反対で頷いていた。

「端的にいって、イギリスはヨーロッパではなく、イギリスはイギリスであるとしかいいようがない。」と木村尚三郎さんという方がおっしゃっていました。例えば、ヴィクトリア女王が1877年1月1日より、「インド皇帝 Empress of India」を称した。が、議会は猛反対したらしい。なんで??王より皇帝の方が強そうなのだが。。話によると「なぜ我々イギリスが大陸の慣習(多民族支配の国家元首は皇帝、Holy Roman Empireとか)に倣わないといけないのか!」ということのようだ(岡本隆司さんという方のお話)。 あぁ、それでブレクジットなんですかね。

さて、そんなイギリスで勉強している私ですが、当初は特別イギリスがよかったわけではない。・・・と経緯を書いていると長くなるので、これはまたMBA受験の進め方のところで詳しく。とっかかりは、ケンブリッジ大学の写真を見たときに建物にロマンを感じて、「ここがいいなぁ〜」と漠然と思ったところが始まり。

まず、Why MBA。経営を学びたい、アントレやりたい、ついでにSocial Impactにも興味があるし、もっとLeadershipを学びたいというものは当然ある。その為に来ている。だが、自分としては以下が根底にあると思う。

以前自己紹介に記載したが、自分は理系で子供の頃からこの道を漠然と進んでいた理由は「物質の仕組みが全て分かれば、この世の仕組みが全てわかり、魔法のような技術が自由自在に使える」と思ったから。今もその思いは変っていなく、ただ、仕組みというのが世の中のシステムまで広がった。それはITシステムだったり、金融システムだったり、一路一帯だったり、日々のライフスタイルだったり、そして原子の構造だったりする。こういう時に例としてよくMBAブログで書かれるのが政治の話。なので、私も先人の皆様に倣わせていただく。例えば、今、多くの人が自由民主主義というシステムに疑問を持っている、もしくは幻滅している。じゃぁ社会主義がいいのか?専制主義がいいのか?きっと違うのだろう。もちろんシステムとしては専制主義だっていい部分がある。それは意思決定と行動のSpeed感。だから昔は長くこのシステムが使われてきた。しかし時代に合わないから自由民主主義に変わった。きっと、また自由民主主義とは違う次のシステムができてくるのだと思う(「色々欠陥があっても、市民が国に対する責任を持っている民主主義というシステムの方が、専制主義より何倍もいい」ヤン・ウェンリー。「民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが」ウィンストン・チャーチル) 。このようにシステム達が創造された因果関係や得手不得手を理解していれば変えるべき、もしくは作り出すべきシステムもよりよく分かるはずだと思っている。システムというとどうしてもITシステムを思い出してしまうので、私の仕事になぞらえてみる。IT システムを設計するIT Architect というのが私の職種だ。どのシステムが良いかを決定するためにIT Architectが活用する方法論の中にArchitecture Decisionというのがある。これは複数のシステムを比較し、内部や外部要因を考慮した優劣を明確にしてシステムを決定するもの。きっと私が上記で言っていることは、様々なシステムのArchitecture Decisionを理解したいということだと考えている。

だた、これらシステム全てを1~2年のMBAで理解できるわけはなく、と言うか一生かかっても誰も完璧に理解することはないだろうと思う。よって、MBAは、この後100年生きる中での第2のスタート地点、上記を日々理解するために努力する基盤としたい。そして、理解しつつそれを行動に還元し、実現していく方法を学びたい。そうすると以下のケンブリッジ大学を選んだ3つの理由が必要になってくる。

  1. ダイバーシティ
  2. 他学部との交流 (multidisciplinary)
  3. 理系に強い

1つめはヨーロッパのMBAがアメリカのMBAに比べて重視している点。クラス構成として多くの国からの学生を受け入れている。以前も記載したが、私のクラスは51ヶ国からの学生が在籍している。よって、同級生からは、Careerという意味だけでは無くて、知見を得たい。直接的で無くても、彼らの繋がりからでも良いと思う。それは可能な限りMBA卒業後も繋がっていたいもの。だからSocial Eventを重視している。その1回の飲み会でそんな話をする必要はなくて、次の日素面で「昨日楽しかったね」とか言いながら話してもいいし。とりあえず飲み会ではただ一緒の場を楽しく共有するだけで良いと思う。MBAに来る前は、隣の国なのにあまり関わることのなかった中国人とも仲の良い友達がたくさんできたし、お世話になっている。こういうのはどこでも同じようで、色々ある南スーダンでも、「日中韓が同じ1つの屋根の中でオペレーションを展開していて、現場に行けば、同じ釜の飯を食っているから仲よくやろうという雰囲気が自然に出てる」らしい。 「人間と人間が仲よくなるのは、同じ目標を持って、同じ仕事をした時ですよ。」と言っている人がいました。そして、アフリカもMBA前は興味なかったし、中東も危険と歴史のロマンでしか感じていなかった(まぁイスラエルだけはある会社をIBMが買収したときに大分深く付き合ったけど)。しかし、両方とも同級生の国だという事で、少なくとも、興味は高まり始めている。アフリカや中東で、中国人と一緒に仕事をする、それがお互いの国の利益になって、大きな経済的利害関係が一致すれば国同士も仲良くなれると思う。。というのは、戦争を回避しようとしていた先人の経済人達がよく言っていた事だけれど。

女性が多いのも大事、日本人同級生は女性の方が多い

2つ目も知見を広げるため。理系でやってきたが、幸運にも歴史が好きになり、政治や経済、国際関係にも興味が持てている。College制という正にこの目的を狙ったシステムがあるのはケンブリッジ大学とオックスフォード大学しかない。Collegeは日本語に訳すと大学になってしまうし、日本でいうと寮になってしまって、どっちも正しく表わしてない。少し説明すると学生はどこかしらのCollegeに所属せねばならず、基本はこの単位で寝食を共にする。イベントやクラブもこの単位である。ケンブリッジ大学生とオックスフォード大学生は自身の所属したCollegeで話を始める。以前紹介した晩餐会、Formal HallやBarもCollege毎にある。実は「ハリーポッターのグリフィンドールとかスリザリンのこと」っていうのが一番分かりやすい、ロケ地はオックスフォードだから癪だけど。。

一番重要なのは、Collegeには色々な学部生が所属しているということだ。よって、MBA生だけでなく、経済学部やComputer Science、工学部とも知り合いになれて意見を交換できるということだ。これも私が目的とする、世界を知るという意味では非常に大切。

私所属のDowning Collegeは一番右の真ん中、グリフォン

3つ目は理系。自分としてこれは外せない、一生技術を使っていく仕事につく事は変わらないだろうし、社会的にもそういう流れだ。ノーベル賞の数はオックスフォードより多く、Business School自体がケンブリッジ大学の中で工学部の部門の下にある。そして、Cambridge Finと呼ばれるように起業が盛ん。それは大学のCultureや雰囲気に依るものだと思うし、直接的に理系人材とビジネスになる技術がここにあるからだと思う。それによりBusiness SchoolとしてもEntreprenuershipに力をいれている。

もう一つ、1年制がいいか2年制がいいかという話もよく出てくる。ケンブリッジのMBAは1年制だ。これには1年制でよかったと答えたい。私はこの歳になるまで、海外在住経験はない。よって、少なくとも今は、日本を軸に世界のために貢献していくという気持ち。ただ、海外経験が1年で十分かは疑問が残る。MBA自体は1年制で十分だと思うが、あと2年以上仕事の経験をどこか海外でしたいと思っている。しかし、もし2年制に行ったとしても、2年をうまく使うように過ごして、結果として「2年制でよかった」と思うであろう。MBAの大学選びだけでなく、何かしらの選択の時は可能な限りは頭で考えるが、あとは流れに任せる、もしくは運を天に任せる、というのが良いと思っている。「人は流れに乗ればいい」ってシャア・アズナブルも言ってたし。マキャベリもリーダーに必要なのは「徳」「運」そして「時代の流れに乗る事」と言っていた。つまり私にとっては、ケンブリッジ大学が良かったのであって、1年か2年かはその結果。だからその結果をうまく使いたいと思っている。同様の文脈で、同じCollege制のあるオックスフォード大学だとどうだろう。きっと、「自分は理系なのでそれは十分、オックスフォードでもっと政治の部分を考えたビジネスを考慮したいし、それがよかった」と言っていたと思う。

あまり具体性がないのは承知しているが、上記が私がケンブリッジ大学をMBAとして選んだ理由、上記のように私が求めるものを満足させてくれている。あとは自分次第。・・・と言いつつ、上記で記載したことが今全部できているかというとそんなことはない。。まだまだ、うまく出来ていないことが多い。ただ、この1年では無理でも、卒業後も上記ができるようにNetworkは作っておきたいと思っている。

今年は戌年!年男、自己紹介です

1年前に私はすごい発見をした!!(と思った)よくみんな「なんか1年が短く感じるなぁ〜。歳をとると1年が短いよねぇ〜」と言うが、それって理論的にそうだということが分かったのだ!例えば10歳の人にとって1年は「自分の人生の十分の一」。(実際は10歳〜11歳までで自分の人生も増えてるからこの限りじゃないけど、真面目にやると積分とかしないといけなそうだから省略。。。)30歳の人にとっては「自分の人生の三十分の一」。1年という時間は人が勝手に決めた概念なので、自分の人生という尺度に正直になれば1年の長さが人と違うのは当然じゃないか!!・・ということを発見したのです。ちょうど相対性理論か宇宙の何かの本を読み返しているときに思いついたので、「俺は天才!」と思い、早速会社のメールで何かのついでで提案チームの数名に同時に流したのだが、ある先輩から「それ俺小学生の時に気づいてたけど・・」と言われ、さらにググると19世紀にすでにジェネーという人が提唱していたらしい。。。なんのこっちゃ。。

そんなわけで、今年36歳になる私は年男で今一緒に勉強している皆様と比べると大分1年が短く感じる方なので、早いものでイギリスに来て4週間が経った。ここいらで、自己紹介を記載しておかないといつになる事やら。。。このトピックも、これまた今更書くかという感はあるが、これからMBA受験を目指される皆様が参照される際にも必要と思っていて、元々書く必要があると思っていた。がしかし、自身の感じた思いが新鮮なうちに記載したい内容もあったので、今日になってしまった。

誕生日は1982年11月11日なのだが、よく「ポッキーの日だね!」と言われる。10年前くらいからか?それまでは「1が4つで珍しいね!」と言われて、小さい頃からちょっと自慢だったので、ポッキーに座を奪われて悲しいのが本当の気持ち。。実は自慢するまでもなく単純に365分の1の確率でいるのだから、ざっと世界に2000万人は11月11日生まれがいるはず。でも今でも11月11日生まれは気に入っているのです。

さてさて、私は子供の頃から科学技術が好きで、それは魔法みたいと思っていたから。宇宙とかロケットとかタイムトラベル(すでにスティーブン・ホーキングの影響を受けてる)とかロボットとか人工知能とか。。その魔法を使いたいので、理系の勉強を進めていたと思う。また、母親の地元、静岡の島田市ではホームステイ先を提供していて(もう50年前くらいの話?)、母親は比較的海外志向が強かったので、私もそうなったと思う。その割にこの歳まで海外在住経験が無いというのは、、こっちにいる日本の同級生の経歴を聞くと、なんとまぁ自身の純ドメ(純ドメスティックの略、海外経験が無いか少ない人のことを指す留学用語)加減が伺える。

まぁそれで、ガンダム作るんだ!とか言いながら、慶應義塾大学の機械工学科に入学したわけだ。大学では部活をやっていて、理工学部の体育会系サッカー部、でも中高でやってないので純ドメ的な感じで入部。053

右から4番目が私、準備運動。勝手に載せてごめん、みんな。大学の1年の時はDisneyでバイトしていて、2年間経験している女子高生に「若林さんなんで何回説明してもわからないんですかぁ?」と言われた記憶がある。オペレーション複雑だったんだよなぁ〜、Disney。最近はジブリも昔より好きになったと思う。

そして、1年生の時にたまたま受講していた社会学の基礎の授業で「リーダーシップについて調べる」という課題があって、適当に図書館でリーダーシップで検索した時に塩野七生の「ローマ人の物語」に出会った。(http://www.shinchosha.co.jp/topics/shiono/bunko.html)これは結構運命的な出会いだったと思う。この本のおかげで歴史の本も結構読み、経済学や政治学にも興味を持てた。おかげで留学前の本棚はITの本は0なのに歴史の本は9割くらいを占めていた。「歴史の終わり」を書いたフランシス・フクヤマの「政治の起源」、「ビューティフルマインド」のシルビア・ナッサーの「大いなる探求(経済学の歴史みたいな)」も読んだ。(あと1割はガンダムとか、ビジネス書も数冊ある。自己啓発書は大学で読むのやめた)

本棚

ちなみにサインは人生で二つだけもらっていて、一つは塩野七生さんで、もう一つはSKE48の松井珠理奈。すごい年の差。。。ちょうど私が真ん中くらい??

塩野サイン

珠理奈色紙大学の研究室を決める前くらいに読んだ本で「創造する機械」という本があって、Nanotechnologyの本であるが、「おぉこれからはNanotechnologyだ!!」と思って、ナノの世界を研究してそうな研究室に入った。だから一応量子力学も知っている。そこで幸運にも筑波の、独立行政法人 産業技術総合研究所で、カーボンナノチューブを発見した飯島澄男さんの研究センターでアシスタント研究者みたいな(実際の肩書きとか忘れて。。)形で研究させてもらえた。海外の人との交流や最先端の研究ができたし、何よりも世界最高性能の電子顕微鏡で炭素原子が動くところを観察させて貰えた(原子を見た経験がある!!)のだからこれ以上の幸運はない。論文も出していただいた。(https://www.semanticscholar.org/paper/Imaging-active-topological-defects-in-carbon-Suenaga-Wakabayashi/7a5ebf038229b769a0f9ff259dd8afd0e48ac60f) (hideaki wakabayashi Natureで検索すると自分の論文が出てくるのがちょっと自慢、でも実はFirstじゃないのです。。)

ただ、やはりもう少し実際のビジネスよりの経験がしたいという思いがあったため、就職活動をすることに決めた。Technologyは好きなので、これは外せない。じゃぁBusinessとTechnologyを繋げる仕事をしようと思って、それをちゃんとやっているIBMへ就職した。(って、IBMがそれを予想以上にやってると知ったのは入ったあとだし、そもそも10個受けて2つしか内定もらってないけど。。)あと「海外」というのにも引かれていて、海外経験がしたかった。でも実は日本企業の方が海外経験できるじゃん!!って知ったのが最近なのは内緒(笑

入社してMBA受験が始まるまでは飲み会とゲームばかり(休日は10時間とか)していたと思う。飲み会に関しては大学の時に読んだコミュニケーションの本に飲み会の重要性が書いてあったので実践していた。これは悪くなかった。コミュニケーションのおかげでここまで来れた。偶然か必然か、ケンブリッジ大学MBAの同級生もみんなお酒が好き。ゲームは同期とオンラインでFPS系(以下の画像、前を走っている人は会社の同期)をやったり、

男達歴史系の洋物ゲームを、デスクトップPCでやっていた。今回のブログのトップに貼り付けたイメージはParadox Interactiveというスウェーデンの会社のゲームで、Europa Universalis 4というのだが1399年〜1820年までの全世界を1日毎にシミュレーションしている。ゲーム開始時のヨーロッパだから、スペインもフランスもGreat Britainもない。当然日本でもプレイできる。「俺様の強強国家が世界征服」みたいなプレイはできない。なぜなら強くなって攻めまくると全世界から悪者扱いされるからだ。弱小国で世間体を気にしながら細々と生きていくのも面白い。以下は留学前に売ったゲーム達。Hearths of Ironというのは第二次世界大戦の前後を1時間毎に全世界シミュレーションしているゲーム。ゲーム達

IBMには10年以上お世話になっている。(年男ですから。。)ちなみに研修は楽しすぎて、遊んだせいか、チーム内では最下位合格だった。所属長とアドバイザーには本当にご迷惑をおかけしたが、今でもお付き合いいただいていてありがたい限りである。最初にRational Technical Salesという職種に就かせてもらった。これも良かった。まずRationalがIBMに買収されて2,3年で、他の同期270人とは少し異なる環境におかれたこと、Technical Salesということで営業も技術も学べたこと。あと玉川憲さんという、IBM最後の社費でカーネギー・メロン大学にMBA留学し、その後AmazonでAWS(Amazon Web Service)の日本立ち上げ責任をして、IoTの雄、SORACOMを起業した方が所属していたこと。玉川さんは留学されていたので、実は一緒に仕事した期間は非常に短いのだが、留学前にお時間をいただくことができ、留学中のアドバイスを頂いた。ありがたい限りである。

仕事の方は、その後あるメガバンク様を担当させていただくことになり、数年してIT Architectという職種に就いた。この職種ではお客様環境と課題、IT技術、最新動向等を幅広く理解して、お客様にIT Solutionを提案することが求められる。求められていたが、私のレベルで実際どこまで出来ていたかは疑問。多くの方にご迷惑をおかけしつつも教えをいただいたと思う。とは言え、曲がりなりにも上記の仕事をしていたおかげで、本当に貴重な、色々な経験をさせて頂いた。買収会社のオペレーション改善でCulture Conflictを経験し、IBM Watson(IBMの人工知能)の日本初Projectも担当させてもらった。これはある意味すごくて、小さい頃の夢が叶ってる!!前出のように子供の頃、人工知能にも興味があった。ちなみに最近量子コンピュータが出てきて、量子力学のにわか知識が役に立ちそう。。

ここまでが今まで、他にもWhy MBAやWhy Cambridgeを記載しなければいけないと思うけど、最後にMBAを目指すきっかけだけ記載。IT Architectになって1年後くらい、4年前に初めての海外出張をさせて頂いた。Las Vegasへの出張で、IBMの1週間のConference参加、少しご褒美みたいなところもある。この時ついでにカルフォルニアのUC BerkeleyにMBA留学をしていた帰国子女の同期に会いに行った。まぁ軽い気持ちで。その時に私が「いいねぇ海外でそういう経験ができて、俺もそういうのしたいと思ってはいるんだけどねぇ・・・」と言ったら、彼女から「別にやればいいんじゃない?帰国子女じゃなくてもMBAの同級生いっぱいいるし」。塩野七生さんが言っていますが「歴史的なイベントが起こるときは、ダムのように、すでに水がギリギリまで溜まっているもの、そしてちょっとした出来事でそれが決壊する」私にとっての決壊(って悪いことじゃないけど)が正に彼女のこの一言でした。そこからがMBAを目指す、人生でも中々ハードな4年間の始まり。でも本当に良い4年間だったと思う。また次回。

ブログを始めるにあたって(執筆内容について)

本来であれば、この内容から始めるべきとは思いましたが、自身の人生の岐路の一つである娘の誕生から始めるのも一興と思い、そうさせてもらいました。

さて、本ブログですが、折角思いついたアイディアや感動を忘れてしまうのは勿体無いので、記録をしようと思った次第です。(まぁ、、言い方はありますが、始める理由は普通です。。)歳を追うごとに物事を忘れることが多く(というよりは思い出せないことが多く)なってきております。これは経験が時間を重ねるごとに増えるだけ、脳内のシナプスを辿る時間がかかるので仕方のないことですが。(シナプス云々はおそらくそうだろうと思っているだけで、本当にそうかは不明です)

今回、4年間を費やした私費MBA受験の合格を2017年9月にいただき、今年の2018年8月5日(本プログ記載時から8日後)に渡英することになりました。ここでの経験は何物にも代え難いものとなると思っています。また前出のように第一子の誕生と成長から受けた感動や知見もしっかり記録しておきたいと感じています。この二つのことから、ブログを始めるには格好のタイミングであり、執筆を決めました。(ってそんな大層な決断ではないですが・・)

本ブログでは、タイトルにあるように、ケンブリッジ大学におけるMBA取得を通した経験を記載する予定です。ですが、そもそもケンブリッジ大学には私が子供の頃に自然科学に興味を持ったきっかけを与えてくれた人がたくさんおります。ニュートン、ダーウィン、スティーブン・ホーキンス。。。また、「歴史」は私の中でも重要な糧となっているのですが、1209年創立の伝統あるケンブリッジ大学には純粋にロマンを感じます。よって、MBAに限らず、ケンブリッジ大学の歴史やスタイルを学びつつ、ビジネスや諸学問の最新状況の共有、そして全体としてケンブリッジ大学がどう社会に影響を与えているかを執筆できればと思います。(少なくともそういう気持ちで1年間を過ごしたいと思います。)

その上で以下についての記載を想定していて、この執筆開始より過去の内容(妻の妊娠やMBA合格までの軌跡等)も含みます。

  1. ケンブリッジ大学 Judge Business School(MBAコース)における経験の記録
  2. ケンブリッジ大学やイギリスの社会、文化
  3. 英語勉強法一般
  4. MBA受験(私費)
  5. 妻の妊娠、出産、そして子供の成長

後悔がないようにとの思いで始めるブログですが、お付き合いいただければと思います。「あのようなチャンスをもう一度手にするための幸運は今後、どのような努力と犠牲を払っても、得られることはないのだから…」ケンブリッジ大学でのご経験後に書かれた先輩のブログの一文です。(http://cambridge2007-08.blogspot.com/2013/04/mbacollaborative-ethos.html)