ビールと交流とEaster Elective

もしかしたら既に同じネタを記載しているかもしれないが。。Easter Termの話はコミュニケーション・ツールやEntertainmentから始めているので、今回はビール、もしくは飲み会について。

MBAに行って気付いたが、日本人は良く飲む。今回たまたま良く飲む日本人が同級生になっただけかもしれないが、他国のMBA同級生にビックリされるほど良く飲む。逆にビールもワインも西欧から来た(ワインはジョージア原産だけど)のに、当の西欧人がそんなに飲まないとはどういうことだ?もちろん特定の日に浴びる程飲む事はあるが、私みたいに(飲み会と自宅含めて)毎日飲む人は殆どいない。確たる理由は分からないが推測するに、西欧ではアルコールは悪というイメージが強い気がする。何となくドラッグとアルコールが少しだけ近いイメージで同一視されていて、アルコールが酔っ払い親父の暴力や交通事故死を連想させているように思う。また健康の為に比較的厳格に控えている場合もある。香港人の女性は「先週は何杯飲んじゃった・・・健康に悪い」「ワカはそんなに飲んでいるのに何で太ってないし、(36歳の割に)若く見えるの?」と言っていた。たぶん、飲み会の無い日は夜10時にベットに入るようにしていたからだと思う(いわゆるお姫様時間、関係ないか)。確かに日本と他国(明確にどこと言えない・・シンガポールや香港も西欧っぽいところがあるし)ではお酒に対するイメージが違うかもしれない。日本では「お酒は適量」。が、他国同級生曰く「WHOの発表ではお酒に適量はない」とのこと。一方で日本人が良く飲む理由はもしかしたら一般的にShyだからかもしれない。お酒の力を借りて腑を見せ合う、という事か。日本人が本当にShyなのかどうかは、これまた定かではないが。ところで「イギリスにはPub文化があるじゃないか」と言われる方がいると思う。おっしゃる通りでCambridgeでもPubで沢山の人々がビール片手に語り合っているのが見られる。ただ、彼らが日本人より飲んでいるのかは分からない。しかし、このPub文化は非常に良いと思う。Pubは沢山あるので、ある人と少し意見交換したい場合も「じゃぁここで軽く飲みなが」と言えるし、実際ビール1、2杯の軽くで会話して終われる。日本で「軽く」と言っても結局夕飯のようになって多く飲んでしまう事にならないだろうか??まぁそれも良いのではあるが。Easterでは、生活への慣れもあり、何度か軽くPubで会話して意見交換のような事ができた(実は一人で飲んでた時もあった)。何にせよ、イギリスでも日本でもビールは良いコミュニケーション・ツールの1つであると思う。

The EagleというCambridgeの有名なPub、DNA構造の発表がここでなされた
が、観光客ばかりがいるのでCambridge生はあまり行かない

さて、実はビールについてもう少しネタがあるのだが、長くなりすぎるのでここでElectiveの内容に移りたい。

正直、Lent TermのElectiveは失敗だった、Creative LabというCreativeな考え方が出来そうなElectiveを取ったのだが、ただの「アイディアをどうPitchにまとめるか」の授業だった。一応「物事を考えているときは脳内の氷山の一角部分しか意識に出てこないので、CreativeなIdeaをするためには深層の部分にアクセスすべき」というような話はあった。が、そこにどうアクセスするかの方法や練習はなかった。昔日本で受けたCreative系の授業では、例えば、「部屋におかしな絵や写真を貼っておいて、煮詰まったらそれを見ながら考える」等。

おかしな絵の例、不思議の国のアリスはその名の通り不思議なので良いよう

Creative Labの先輩達からの評価は高かったので担当教授のせいだと思う(コースの担当教授は毎年変わったり変わらなかったりする)。もう一つ、Managing Innovation Strategicallyという授業があったのだが、これは私がIBMに勤めていた事もあり、得るものは少なかった。つまり、授業内容は殆どIBM内で実践されている事であったからだ。まぁ、やはりIBMはそれなりにちゃんとやっているのだなと感じた、Innovativeかどうかは置いておいて。。最後の一つ前出のNew Venture Financeは良かった。正直Finance初心者の私には未だに理解できていない部分もあるが、概念等初めての事だったし、教授も良かった。この結果Easterでは同じ教授が教えているFintech Strategy for Non-Financial IndustryというElectiveを取った。一応IBMでは金融担当だったのでFintech系もそれなりに知っているのだがCreative Labの失敗を生かして、教授で選ぶのも重要だと思い受講した。後はMerge&Acquisition(M&A)とPrivate Equity(PE)だ。単位にはならないがテストも受けなくて良い聴講が一つ取得できるのだが、これはLiberalization Regulation in Financial Marketを取った。

Fintech Strategyの教授はCambrige Centre of Alternative Finance(CCAF)の創設者のRobert (Bob) Wardropだ(RobertがなぜBobになるのか分からない、、ロブじゃないのか?)。ちなみに、JudgeにはCCFAのような専門的なFacultyがいくつかある、他にも活発なのがEntrepreneurshipを進めているThe Entrepreneurship Centreだ。さて、このボブの授業はテンポ良く進み、話し方にも信頼が持てる。金融のことをやっているが「自分は社会学者だ」と言っていて、その辺りにも共感が持てる。(Fintechのような)Technologyの事や金儲け(?)の金融の事を社会学としてAcademicに考えているという部分が良いと感じた。内容は、銀行や信用の話から、Blockchain、最新のFintechまで網羅していた。ただ、残念ながらBlockchainの回は難解だったようで、事前知識が無い同級生が新たに理解できた例は皆無に思えた。私としてはBlockchain含めて信用をこれからどう創出して管理していくかという議題に対しては考えさせられたのが良かった。もちろん、まだ答えはないのだけど。

FIntechの授業中に出た、これは誰で何した人?という問い
答えはCambridge大学のTrinity Collegeの教会内にあるニュートンの像で、彼は元々王立造幣局の職員で、貨幣の信用創出に力を注いでいたという話

M&AとPEの授業であるが、内容はそれらの業務内容を綴り、B/S等の財務諸表でどう評価するかというモデルの部分であり、一般的な内容だ。よって私の受講理由だけ記載しておくが、以前も記載したのだが、Lent TermからMoney Gameと思って嫌いであった投資や財務についての経済界での意味について興味が湧いて来ていた。よって、それらの業務に触れられるM&AやPEを受講している、New Venture Financeも同じ文脈時で事項している。また、M&Aの先生は実際にBarclays銀行でM&Aを担当していた人だし、PEの方も経験のある方で意義のある授業であった。

ただ、正直、M&AやPE、New Venture Finance、果ては経済学系の全く経験のない授業は授業内容をしっかり咀嚼するための十分な時間が無かった。これらは実際に投資やそのような業務に携わる時に改めて勉強をし直す必要があると思っている。