ネットワークの広げ方:Keio Downing Summer School

三田会というものがある、たまに雑誌でも特集されているが、慶應義塾大学卒業生のコミュニティーで、日本の経済界を牛耳っていると言われることもある。私は慶應義塾大学卒業だが、参加したことは一度もない。よって、中身がどのようになっているのかはさっぱり分からない。周りの同級生も三田会に頻繁に参加していると聞いたことはない。理系だからなのだろうか?英国三田会というものがある。イギリスにいる慶應義塾生(塾生)以外は知らないと思うが、イギリスの経済界を牛耳っているわけはない。が、やはりイギリスに駐在する日本企業の塾生は多いようで、規模は大きい。一度ロンドンの年次集会(ようは飲み会)に行ったが、300~400人くらいはいたと思う。MBAを目指し始めると、ネットワーキングが大事と言うことを方々から言われる。せっかく塾生なので、このネットワークを使わない手はないと思い、”イギリス、三田会”でググって連絡して会員にしてもらった。しかし、こういう会は(も)自身で何か行動しない事には内部でネットワークを作れない。”ネットワーキングをしよう!!”と言われるが、これは行動や中身、そのコミュニティーへの貢献が前提となった言葉で、ただ、Party Peopleになれば良いということではない。今回英国三田会にも足跡をつける事ができたのは、Keio-Downing Summer Schoolに参加して、行動したからだ。

こんな雑誌が昔出てた、読んだことないし、参加したこともないけど。。。

せっかく国際色豊かなMBA期間中、日本人Communityに参加する事が意味あるのかどうかであるが、帰国して日本を拠点に働くのであれば、ある程度は時間を割いても良いと思う。ただし、意識しなくても日本人と関わる事はあるので、意識して行動するのは日本人以外が基本的にはよい。特に、MBA期間の前半はそうするべきと思う。一方で後半になったら自身のCareer等がもっと見えてくるので、意味のある日本人交流であればするべきと思う。

どのように誘われたか記憶にないが、Michaelmas TermにCambridge大学にいる慶應義塾大学にゆかりのある人たちの集まりがあるということで、伺った。場所は、よく行く中華屋、Seven days。この2階にカラオケがあり、同級生とよく行っていた。人数は10人に満たず、研究で慶應から来られている方が多かった。その中で、幹事をやっていただいた日本人女性の方とそのSupervisorのオーストリア人の女性(Fellow)の方が、なんと私と同じDowning College所属であった。日本人の方はSFC卒で、オーストリア人の方は慶應で教鞭を取られたご経験もあり、日本で本も出版されている。話によると、Downing Collegeと慶應義塾は繋がりが強く、毎年Summer Schoolを実施して塾生を一か月受け入れているとのことだ。(後で知ったのだが、私がMichalemas Termで一人暮らしをしていたDowning College内の寮の名前はKEIOで、「ふ~~ん、たまたま名前一緒だな」と思っていたのだが、なんと慶應義塾が寄付した棟だった!)元々、教育には興味があり渡英前はVolunteerもしていたので、私も何か関われないかと思い、担当の方をご紹介いただいた。その後、一度Downingでその担当Fellow(インド人)とHigh TableでLunchをしながら、私の実施したい内容について会話した。

High Tableとはいわゆる上座で、この写真では天皇皇后両陛下が座ってらっしゃるテーブル。全Collegeの食堂にはHigh Tableがあり、基本的にFellow以上でないと座れない。

私がこの活動を実施した理由は3つある。

  1. 英国三田会側に足跡を残して内部の人と繋がる
  2. Cambridge大学内のMBA外の人と繋がる
  3. MBA内の教授と繋がる

1つ目は、英国三田会の方数名をこのSummer SchoolのDinnerに招待を主導することで、私のPresenceを見せることで実現する。Summer Schoolへの意味は卒業生が実際どのようにGlobal Playerになったかを、現塾生たちとの交流でFeedbackしてもらう、というものだ。2つ目は知り合ったFellow経由で他の学部やCollegeを巻き込んだSummer Schoolのコンテンツをアップデートすることで実現する。3つ目はBusinessという観点で、MBAの教授に協力いただいてコンテンツを作ることで実現する。実際Businessの観点で私も時間をもらって、塾生向けに1時間講演をさせてもらった。3つ目に関しては、MBAの授業を普通に受けているだけでは難しいため、1つのネタとしてこのSummer Schoolを利用させてもらう。

しかし、残念ながら上記3つのうち、実現したのは1つ目だけであった。Michalemasに企画を初めて、実施はSummer Termなので時間は十分にあった。原因は担当のFellowの私のActionに対する返信が遅かったことだ。が、実際担当Fellowとしては私の2つ目や3つ目のOfferには魅力を感じなかったということなのだと思う。

そうは言っても、1つ目の話を進める中で、慶應義塾大学のイギリスOfficeや英国三田会の幹事団(実際ロンドンで働いている方々がボランティアで実施)とお知り合いになることができた。一度、このSummer Schoolに参加している女学生から慶應イギリスOfficeに、相談があって、私に繋いでもらい、会話する機会を得た。相談内容は、「Summer School終了後女友達と二人で一週間イギリス滞在して各地を回りたいが、女友達が来れなくなったのでホームステイ先を探している」とのことだった。確かに、すでにMBAもSummer Termでインターン等でロンドンに住んでいる同級生女子もいるので、紹介はできるかもしれない。だが、流石がに20歳前の初海外中期滞在の日本人女性が一人でイギリスを回るのは危険ではないか(と思うのは保守的なのだろうか)?結局お母さまがイギリスに来くることになったようで、一安心。ただ、話を聞くと「Cambridgeに来ても結局日本人といる時間が多くて海外の方と交流する機会が少なくて残念」とのことだった。それはよく分かる。私もMBAに来る前の海外経験でも、結局英語はしゃべってないし、現地の方との交流もしてないし、自分は何をやっているんだろう?とよく思ったものだ。それに対する答えは「焦る必要はない」が「(帰国子女ではない我々は)どこかで本気で英語を勉強して機会を掴むしかない」ということだ。なんでもそうだが、「準備をして、機会が来た時に対応できるようにする」ということだろう。

その後のFormal Dinnerは、つつがなく完了した。この際来ていただいた、英国三田会のPresidentの女性の方は、なんとCambridge大学で教鞭を取られているとのこと。繋がるものだな、と思った。今回の私の企画に関しては非常に喜んでいただいて、ちょうどその時期に実施されていた、その方主催のConferneceにも招待いただいた。場所はJesus Collegeで、一週間、結構大規模なConferenceだ。お伺いしたら、お忙しい中1時間ほど私のために時間を割いていただき、二人で会話をさせていただいた。

写真じゃ分かりずらいが、正直Jesu College の方がDowning Collegeより古くて、広くて、かっこいい

今回の活動のおかげで、英国三田会、慶應義塾大学、Downing Collegeとはさらに強い繋がりができたと思う。今後、自身のやりたいことによってはこのネットワークを使わせていただいて、活動ができるだろうと思える。