英語勉強は筋トレか?

photo of woman raising dumbbells

英語の勉強は筋トレではありません。

が、英語に関しては、「英語の勉強ってXXXが筋トレと同じだなぁ~」と思った事が英語能力UPの転機だった。「英語の勉強法やMBA受験について記載していく」と前回宣言した、本来はMBA受験のスケジュールとか英語の公式テストの推移とかを記載すべきだが、転機は重要で、そこまで行きつく事も大事な事だったと思っているので、最初に記載したい。

「XXX」はずばり、「続けないと体がむずかゆくなってくるところ」だ。

筋肉タレントが言っていた「いや~筋トレって毎日やらないと、なんか体がむずかゆくなってくるんすよねぇ~」と。英語勉強も一緒だった。つまり、「これまで投資した時間やお金を考えると、毎日、しかもできる限りの時間を使って勉強しないと過去の時間とお金が無駄になってしまう」という事を本能的に感じて「しまう」のだ。それが、「体がむずかゆくなる」という事象を発現する。ここまでくればしめたもの。英語勉強に関するモチベーションは毎日維持できて、それがほとんどFirst Priorityになる。朝は早く起きてカフェで勉強するために午前中のスケジュールはブロック。午後も仕事をなるべく早く終わらせてカフェで勉強。このような活動を続けることができた。

ではどうすればそのような境地(?)に至れるのか?前段での時間とお金の投資が必要だ。気を付けなければならないのは、その境地に至るために 時間とお金の投資 するのではなくて、あくまでも英語勉強(やMBA受験)のために時間とお金を投資して、自然とその境地に至るという事だ。少し簡単なスケジュールを記載してみた。これを見ると、ズボラな私は2年ほどダラダラと英語の勉強をしていたが、2年目のゴールデンウイークに突然「このままではダメだ」と思い大好きなゲームも完全にやめて(って、おいそれまでゲームしてたのかよ!!)MBA合格に邁進し始めたのだ。 「このままではダメだ」 と思ったきっかけはまた別途記載したい。

普通はMBA受験って2年か3年で完了させるんですよね・・・でも私はこのように4年以上かかりました。。

よく、「MBA受験4年もかかって全然ダメダメです」と言うと、「4年も諦めずに続けるなんてすごいですね!!」とおっしゃっていただく。が、何のことはない。2年間ダラダラやってきていて、そして「やらないと体がむずかゆい」から続けていただけなのだ。

ところで、ゲームも上記のような要素がある。以前も記載したがRTS(Real Time Strategy)ゲームをよくやっていた。戦略ゲームでオンラインで対戦できるがReal Timeなので、将棋でいう定石みたいなものを状況判断に応じて素早く実行する必要がある。これには脳、神経、筋肉、を統合した反射的な指の動きが必要で、正に筋トレ、一日でもやっていないと反応速度が鈍る。他のFPS等のゲームも同様だろう。e-Sportsと言われるようになって本当に納得している。

大好きだったRTSのAge of Empires今でもやりたい。

投稿状況Reviewと今後の執筆

実は、そろそろMBAコース中の記載したいと思っていたネタは大半が完了している。後は、MBAコースの中で結果となる「就活」についてだ。これが1回で記載できる分量か分からないが。加えてもう1つネタがあるので、その2つで大枠本ブログの区切りとなる。とは言え、まだまだ記載することがあるので、それらについて簡単にここで述べたい。本ブログを始めるにあたり、「ブログを始めるにあたって(執筆内容について)」を記載した。その際には、

  1. ケンブリッジ大学 Judge Business School(MBAコース)における経験の記録
  2. ケンブリッジ大学やイギリスの社会、文化
  3. 英語勉強法一般
  4. MBA受験(私費)
  5. 妻の妊娠、出産、そして子供の成長

ということになっている。比較すると、現在の投稿状況は以下である。

こう見ると、生活が一番多いが、それは旅行関連が多いからだろう。MBAの事全然話してないな。。。とは言え、MBA CourseとSocial EventがMBA期間の肝なので、それを合わせれば22投稿となって全41投稿の半分以上を占めている。一方で元々「記載する予定」と書いていた、「英語勉強法一般」や「MBA受験」については全く投稿がない。が、実はMBA期間中に「これは英語/MBA受験関連も書くのは無理だ」と思い、一旦スコープから外したのだ。今回、MBAコースの内容がひと段落したことで、これらの話題の割合を増やそうと思う。MBAを狙っている皆様にはもちろん、英語スキルを「下の中」から「上の下」(私自身はそのくらいだと思っている)に上げる事を考えている皆様にも役に立てばと思っている。

選べるか?素晴らしい授業

講演会やお笑いライブとは違い、授業や研修は、比較的コンテンツが決まっており、講師を見て選ぶよりコンテンツを見て選ぶことが多い。そにれも関わらず、講師によって授業の質は大幅に変わる。私が受けた授業で最たるものは、Creative Labだ。少しこちらに記載したが、去年の評判はよかったのに、講師が去年と異なったせい(と推測される)で今年の同級生の評判は悪かった。元々、講師の評判は気にしなかったのだが、この失敗を受けて後半は講師で選んだ部分もある(逆に講師で選ぶ最たるものは、ブルーオーシャン・ストラテジーを著したINSEADの教授群や、イノベーションのジレンマを著したハーバード・ビジネス・スクールのクレイトン・クリステンセンを選ぶ場合であろう。著名な教授という観点でMBAの学校を選ぶ場合も聞く)。今回は、私自身も教育に興味があり、講師の経験もあるため、良い評判の授業、悪い評判の授業の違いを私が受けたMBAの授業から簡単に紹介してみたい。

今回取り上げるのは自身の主観的な観点と同級生の話から際立って評判が悪かった二つと、評判が良かった二つだ。それぞれ、年齢的に(分類するのは意味ないかもしれないが)中堅とシニアの方がいたので、その2X2でカテゴリー分けする。今回4人とも男性の講師になってしまったが意図はない。4つの講師に共通しているのは、一般的に必要と言われている、Powerpointでの授業、RealなビジネスCaseを使った生徒とのDiscussion、生徒への多くの質問、生徒の意見を尊重する事、厳格過ぎず、柔らか過ぎない、という良い部分だ。それでも、彼らに差が出てしまうのはどういうことだろうか?

比較をする際には良い事例を先に紹介した方が、悪い事例の要因が分かりやすいと思うので、そうする。まずは私が良いと考えているRobert (Bob) WardropのNew Venture Finance(選択授業)とFintech Strategy(選択授業)だ。私はIBMに勤めており、(Startupと直接関わりがないとは言え)Fintechについてはある程度知識があったので、Fintechの授業を受ける必要性は低かったのだが、彼が講師ということで決めた。彼はシニアに属する。彼の授業で好感が持てる最たるものは、その自信を持ったしゃべり方だった。一見すると高圧的にも見えるのだが、生徒の質問やコメントに対してしっかりと反応し、Discussionのハンドリングもうまい。例えば、議論が白熱して生徒の挙手が後を絶たない時も、きっぱりと「君が最後ね」と言いながら授業を進める(最も「最後」と言いながら「もう一人だけ」という時もあるのだが。。。)。授業の資料や教える内容も深みがあるので理解が進む。深みとは、例えば、彼がDirectorを務めている Cambridge Centre of Alternative Finance (CCAF)にて研究されたデータを元に、昨今のVentureへの投資変化やFintechとTechfin(Technology会社が金融事業をやるパターン)の比較等について教授いただいた。

Robert (Bob) Wardrop のFintech Strategyより

次に良い授業として紹介するのは私の代でStrategy(必須授業)を担当したLionel Paolellaだ(授業には毎年、もしくは定期的に担当講師が変わる授業とそうでない授業があるが、前出のFintechはBobがCCAFのDirectorということもあり、基本的に彼が担当している。一方でこの後の授業は全て講師が変わる)。彼は中堅に属する。彼の授業は、さすがに、前出のBobに比べて研究から出たデータはすくないのだが、最たる部分は、ベタだが、生徒200人以上の顔と名前をほぼ全て(最初の頃たまに間違えていたので、それでも)覚えていたことだ。また、いじってもよさそうな生徒(私とか)を授業中にいじる事も忘れない。ようは、Bobに比較して生徒に近づいて授業を進めていたと言える。ただ、そういう「好かれる」だけの方策ではなく、毎授業の開始と終了には「Strategy授業全12回の中で今回はどこにいるか」や「たくさん習ったフレームワーク(3Cや、PESTや、5 Force)の関係」を明確にRemindしてくれるので理解しやすかった。これらは「基本的な事ではあるのだが、実際には疎かにされる」事であり、それをしっかり実施したことが経験の少なさを補ったのだと思う。

評判の悪かった授業の1つ目はMarketing(必須授業)の前半6回だ。担当の講師はシニアに属する。私の彼の授業に対する感想は「無味乾燥」だ。正直なぜそう感じたのか、今でも分からない。覚えているのは、Marketingの古いフレームワーク内で使われている計算方法を、我々が理解できなくて2回もかけて説明したことだ。実際はそのフレームワークは1回の半分でやるはずだったのだが、我々の質問に真摯に答えたことでそのようになってしまっていた。ありがたい事ではあるが、計算方法の長い説明は退屈であった。また、授業のグループワークの宿題を期限までに提出しなかった組が多かった回に、悲しみを込めて数十分叱った事もあった。もちろん、宿題を提出しないことはもっての外なのではあるが、多数の同級生がその宿題の存在を認識していなかった。なぜそうなってしまったのだろうか?基本的にMBA期間中は、特に1年制は、非常に忙しい。講師達もそれが分かっているのか、提出物に対しては何度も何度もRemindする。シラバスに記載し、メールを数回送り、当然授業中も宿題に触れ、授業の資料に毎回載せる(もちろんこのやり方が過保護という指摘もある)。しかし、彼はそこまでのRemindをしなかった。

最後に紹介するのはBusiness&Society(必須授業)だ。担当の講師は中堅で、見た目も爽やかで好感が持てたのだが、授業の評判は悪かった。この授業は昨今日本でもよく耳にするBusinessのサステナビリティ(Sustainability)について考える授業だ。テーマとしては面白いが、範囲が広く掴みどころがない。教える方も難しいだろうとは容易に想像がつく。彼が信頼を失った理由は、彼の質問やDiscussionテーマの同級生の回答やコメントに対する反応の悪さだ。同級生の発言に対して、単に「OK」や他の一言で返す場合が多かった。おそらく、単に彼自身が思い描いている回答以外に対しては、良い返しが思いつかなかっただけなのだろうが、それが底の浅さを露呈してしまっている。この授業は明らかに毎回生徒数が減っていき、最後の授業は数えるほどだった。

生徒とのInteractionが最重要?(ちなみにこの写真は今回紹介の授業とは別のVCWでの一コマ)

このように記載してみると、今回の分析の結果(つまり私の主観)で最も重要な点は生徒とのInteractionがどれだけうまいかだと思う。これは私がMBAの授業を受ける理由に依っているかもしれない。その理由は同級生とのCommunicationのネタとしての授業だ。もちろん、ブルーオーシャンをしっかり学ぶ、卒業後に使えるSkillを身に着ける、というのも重要な理由だと思うし人によってはそれがMBAに来る理由だ。ただ、私の場合は同級生とのCommunicationを最重要視していたので、それを促進する講師に対して評価が高くなるのだろう。BobとLionelはInteractionがうまかった。3人目の方はそれについて記載していないが、4人目の方は下手だった。Bobは経験に裏打ちされた自信、Lionelは経験が少ない分を補完する努力。4人目の方はその努力が足りなかったのかもしれない。この分析に依ると3人目の方は浮いているが、宿題のRemindの努力が足りなかったと言える”かも”しれない。また、3人目の方を例にとると、「テンポのよさ」というのも重要になってくる。生徒を飽きさせてはいけない。丁寧な説明とテンポのよさをどう両立させるかは難しいとは思うが、丁寧な補足資料という方法があると思う。前半の二人は授業中の説明資料以外に補足資料を作っていた。マイクロ経済とマクロ経済を教えてくれたのは経済学部の教授なのだが、両教授とも補足資料を作ってくれて、面白い授業だと思えた。

結局、先生というのはCommunicationのうまさが重要なのかもしれない。

生徒の立場からすると受けてみるまでどの授業や講師がよいのかは判断が難しい。事前情報も収集が難しいし、主観に依っている。実際今後記載する予定のMBA用予備校の選定も非常に難しかった(これについては今後、MBA準備について書く時に記載していきたいと思う)。それでも、良い授業に出会える確率を最大化するために事前情報収集をして、何を期待し、その講師がそれを提供できそうかどうかを評価しておくべきであろう。

課外活動って必要??Impulse Programme

Disneyが好きで人生初のアルバイトはDisneyのキャストであった。色々なことを学べたと思う。例えば、企業には理念/Misson(Disneyでは「ゲストにHappinessを提供する」)があり、それを元に我々の行動に落ちてきているのだな、とか。そのための行動原理として4つあり、4つ目に「Efficiency」とあって「Disneyっぽくないな」と思ったものだが、それも、例えばゲストをアトラクションで待たせ過ぎたらHappinessに影響する、ということのようで、「そのように落とし込むのか」と感心したものだ。このようにアルバイト等の外部の活動(課外活動)で色々な気付きを得られるはずなのだが、当時の私は「課外活動」をなんとなく、うさん臭く、遊んでいるようなイメージを持っていた。「課外活動」で例えばボランティアをやっていても、それが今の学業もしくは研究内容にどういう意味があるのか?と思っていたような気がする。ここでもDiversity観点が欠落していたなと思う。結局私はアルバイトくらいしかしていなかった。最近でこそ、Open Innovationが謳われてきたこともあり、外部Communityの活用が企業でも重視されているし、ヘンリー・ミンツバーグも「私たちはどこまで資本主義に従うのか」で、Community活動は重要となっているが、昔はそこまでではなかったと思う。しかし、今回課外活動の重要性を認識した。

MBA受験用のエッセイでも「課外活動」を記載する欄があるし、MBA中も「課外活動」が推奨されている。在学中は「課外活動」の一つとしてImpulse Programmeに参加した。 以前にも記載したが、Cambridge MBAの強みの一つとしてEntreprenuershipが盛んな地域ということがある。Cambridge自体が、歴史的に理系に強い大学であり、そこから生み出される新技術をもって起業したり、そのような技術やそれを創出している人材を求めて企業が研究所を置いている。そのEntreprenuership Ecosystemの一翼としてMaxwell Centreという場所がWest Cambridgeにある。そこで毎年開催されるStart-up向けプログラムが、Impulse Programmeという(どちらかというとアクセレレーターというより(下記参照))インキュベーション・プログラムである。West Cambridgeはこのような大学と産業を繋げる場所として定義されており、Maxwell Centreや Cambridge Enterpriseという大学のVenture CapitalのOfficeがある場所の総称である。Impulse Programmeの対象はPh.DやPost-Docだ。

Startup EcosystemとしてのCambridge
右側がCambridgeの中心で、左上の赤枠がWest Cambridge
Cambridge MBAのElective、New Venture Finance、Session1の資料より抜粋
Robert (Bob) Wardrop

参加経緯は同級生のSlavanというオーストリア人の活動からだ。彼はScientistであるが、すでに起業しており、非常に優秀だ。彼自身がCambridge内のNetworkingで出会ったAlexandraという女性がImpulse Programme全体のCoodinatorをしており、Slavanが彼女と会話したことが発端であった。SlavanからSlackとWhatsup(同級生内のCommunicationにはこの二つを使っていた)に「興味がる人はDM(ダイレクトメール)くれ」と記載があり、課外活動に飢えていた私は早速Slavanに連絡したのが、Lent Termの後半、2月か3月くらいだったように思う。結果として6名のMBA同級生と参加することになった。

参加MBA同級生6人。なぜかNicが写ってない。。一番右がリードしてくれたSlavan。

Impulse Programmeは4月から7月の3か月間のプログラムで、参加者は事前審査で50~60名くらいの人数に絞られて、6~7名のチームに分けられる。Goalは投資家へのPresentationであるが、それまでにMentorとの会話を経て、現実味の高いビジネスプランにもっていく。各チームにMentorとFacilitatorが付いて、Mentorは実際の起業家や投資家だ。私が担当になったチームのMentorはarmの創業者の一人であるJamie Urquhartであった。このプログラムの中で決められた集合時間は4月のオリエンテーション週と7月の最終発表週のそれぞれ一週間であり、この期間でMarket ResearchやFinancial Plannnigのセッションがある。その期間以外は自由時間であり、Presentationに向けた作業やMentorへの相談をする。 FacilitatorとしてはMBAの同級生が実施した。ちなみにハーバード大学卒のアメリカ人同級生が参加者にいたのだ、今回初めてしゃべった。。

途中のSessionの一枚、ノーベル化学賞受賞者の Sir Gregory “Greg“ Paul Winter

Facilitatorの役割は、主催者側も考慮してくれていて、「Team Memberへの連絡」や「提出物が遅い人へのNudging」をして欲しい等々を定義してくれていた。ただ、これはFacilitatorとMentorや他の参加者が困らないように役割を与えてくれただけであり、実際は実務経験やMBAの勉学からTeamの議論にコメントしたり、相談に乗ったりすることを実施すべきであろう。私自身つたない英語で無理やり議論中に意見を言ったりした。意味があったかどうかはおいておいて。MBA同級生の中にはもっと積極的な人もいて、 Egor はPwCやDeloiteというコンサル会社を渡り歩いている人物だが、すごくTechnicalな人物で、 Team Memberの一人と会話をして自分のData Scienceのバックグラウンドを生かして一緒にPitching(プレゼンテーション)をしていたメンバーもいた。さすがだ。 私にとって最もよかったことは、MentorのJamieと知り合えたことだ。イギリス人だからなのかCambridgeにいる人だからなのかは分からないが、彼らは非常に縁を大事にすると思う。まさに一期一会でこの「たまたま」あったと言うことを大事にしていると思う。ちなみにJaimeはスコットランド人だ。「English?」と聞くと「No, Scottish」と返ってきた、迂闊。。彼と話した内容は「私は基本的にSEなのだが、Venture Capitalや似たような世界に行くためにはどうすればよいか?」というものだ(なぜVCについて聞いたかはまた別の回で)。彼も自分はGeekだと言っており、(って私はCodingもできないのでGeekではないが、広い意味でオタクで理系ということの意味だということにしておきたい)それでもOperation担当になったことで、armの創業活動からVCの実施まで出来たと言っていた。Operationを経験することが必ずしも必要ではないが、自分にとっては意味があった、と。この言葉には考えさせられた部分がある。自分の年齢を考えて、「もっと早く」と思った部分もあるが、一足飛びに行く必要はないのではないかとも思い始めた。やはり、こういう会話の機会は貴重だ。ちなみにCambridgeは町が小さいので、「少し話したい」というのには非常に良い。東京みたいに移動に数十分かかったりしないので、気楽に「じゃぁ昼に」とか、「じゃぁ夕飯後Pubで」といえる。

Impulse Programmeへの参加はMBA生活の後半に実施したこともあり、ある意味MBAを総括しつつCareerを考えるいいきっかけになったと思う。このような課外活動、もしくはCommunity活動は普通に仕事をしていても重要だと思う。なぜならばMBAもそうだが、完全に自分の要望にマッチした仕事というのはないと思う。それを補完するのがCommunity活動なのではないだろうか?例えばIT企業に勤めていても、政治や経済のことを考えたいとか、もっと住んでる地域に貢献したい、等々。

最後のDinnerチームメンバーと。後ろの右から2番目がJamie

帰国:パプリカとタピオカとラグビーに驚いて

Cambridge在学中、同級生の女子が「Bubble Tea買いに行こう!」と言っていて、Bubble Teaってなんだ?と思っていたところ。「あぁなんだタピオカミクルティーかぁ~、日本でも一時期流行ったな」と思っていたら、、、なんと!!日本でも再ブームが来ているではないか!!地元にもたくさん。阿佐ヶ谷がタピオカミルクティー初上陸エリアらしく、聖地らしいのだが、検索してもEvidenceが見つからなかった。。単なる噂か。

阿佐ヶ谷のタピオカ店開店日は半額で長蛇の列だった(ちなみにこの写真は私ではありません)

もう一つの日本熱狂、ラグビーと言えば高校時代に体育の授業で練習をした覚えがある。投げ方は習ったが、ルールをしっかり習った覚えはない。たまたま体育の先生がラグビー部の担当だったから「ラグビーをやらされているんだな、つまらないのに。。」と思っていた。そのくらいの関係しかなかったので、9月17日に帰国して周りがラグビーの話をしていることに心底ビックリした。アイルランド戦は、帰国直後ということもあり、アイルランド人のRebeccaから「ワカ見てる?」と連絡がきたから、ちょっと見た程度。が、結果として帰国後の日本戦は全部見た。面白かった。スポーツ観戦は2時間程度拘束されるので、好んで嗜むことはなかった。サッカーでさえ殆ど見てない。サッカー部の時も友達がチームや選手の話をしても殆ど分からない。まぁだから上手くならなかったのかもしれないが。でも、こういう盛り上がりの時だけでもニワカにファンになるのは双方にとって良いとは思うけど。ちなみにラグビーもサッカーもEngland発祥で、サッカーはCambridge発祥。CambridgeにあるParker’s Pieceという公園がその場所で、この公園の木の間の距離が今のGoalの幅の元になっているという噂を聞いた。ラグビーもそうだが(Cambridge発祥ではないが)、サッカーも非常に知的なスポーツだと思うので、Cambridge発祥なのもうなづける。

CambridgeにあるParker’s Pieceの場所、左上に「ケンブリッジ大学」と記載がある通りここら辺りが中心です

ということで、すでに一か月経ってしまったが、帰国時の感じを忘れないために(ってもう忘れてる事もあると思うが)、この回を設けた。実は1月と8月に日本に3泊5日で帰国しているのだが、1月はJapan Trek、8月は面接10個、で日本を感じる暇はなかった。。

まず、帰国して感じたのは、「遂に日本に帰ってきたな」ということ。と言っても、1年しか海外に行っていない。が、 大人になってから最も長い1年間だったと感じる。MBA受験中の約4年間は本当に1年が早かった。変化はあるにせよ、毎日勉強という同じサイクルの繰り返しだったからだ。一方で、留学中の1年間はなんだかんだ言って気を張っていたこともあって、長く感じたのだろう。以前も記載したが、1年間という思いが最初からあったので、気を張ったまま走り続けられたのだと思う。2年間同じ力の入れ具合で走るのはできなかったのではないか。MBA後の人生もなるべく長く感じる毎年にしたい。そう感じるためにどう行動するかというのは何となく分かった気がする。

生活面では、やはり日本は楽。35年間も住んでいるので当たり前という部分もあるが、日本語は通じるし、コンビニで何でも買えるし、電車も時間通り来るし、遅れた場合の対応は親切だし、Relaxして活動できる。

ちなみに「Relaxできる」と書いたが、実は帰国直前直後は大変で。。直前にいったクルーズ旅行のどこかの町の生ものに当たったのか、私が直前に嘔吐下痢で倒れ、空港行きのバスは途中で故障し3時間遅れ(帰国後に色々言って返金してもらった)、ギリギリ飛行機に乗れるも、妻が飛行機で同じ症状で、私が娘をあやすのだが飛行機内ギャン泣きで迷惑、妻は空港の検疫に引っ掛かり、その日は私の実家に帰るも娘にもうつり嘔吐、そして母親にもうつり。。という状況であったが、それでも問題なく住めるのが日本。

もちろんそのような便利さや品質を追求しすぎなところもあって、その結果が長時間労働や外国人労働者に対する過剰要求問題に繋がっている部分もあるのだろうけど。

もう一つは「パプリカ」。妻が娘と児童館に行ってきて聞いた。「「パプリカ」が流行っているらしいよ」。なんのこっちゃ??子供向けなの曲か~って思ってたらなんと、米津健司さんの歌ではないか。確かに歌詞はなんとも言えなく哀愁が漂う。しかし、子供たちの踊りもかわいくていい!!すぐに好きになった。

大好きなパプリカ

ビジネス的に言うと、キャッシュレスを本格的にやろうという気概が感じられた。それに伴って、Cloudやモバイルアプリの宣伝が増えたなと思う(ビジネス的に言うと、キャッシュレスを本格的にやろうという気概が感じられた。キャッシュレス風潮のおかげかどうかわからないが、Cloudやモバイルアプリの宣伝が増えたなとも思う。イギリスは、事前にも情報を得ていたのだが、やはりキャッシュレスが進んでいる。日本で一番現金ではないと困るのが割り勘だと思うが、イギリスでは(欧米はそうなのかもしれないが)キャッシュカードと非接触型のデビットカード一体型カードが普及しているため、支払いが早い。それもあって、お店で大人数で食事をしても支払い時に一人一人払うことを定員さんが許容してくれる。よって、この場合でも現金を持つ必要がない。この時の金額は一人一人言い値である。確かにこっちの方が効率的だと思う。電車の乗り方も切符の購入チェックは甘く、ただ、見つかったら高額罰金という運用。日本だったら、デビットカードを全員持っていても、店員が全部計算して正しいか確認しないと支払えない気がするので、どちらにしろ実現は難しいか。ちなみに、現在イギリスのオンラインバンクで有名なのはMonzoとRevolut。同級生もどちらかを持っている人が多かった。日本進出に関しては、Revolutはそろそろなはずで、Cambridge MBAの求人サイトにも日本のXXマネージャーのポジションが出ていたように思う。Monzoは不明。日本では、デビットカードもオンライン銀行もまだまだ普及がいまいちのように思うが、その話はまた別途。唯一現金が必要であったのが、洗濯。マンションだと洗濯機は基本共用で、しかも、コインランドリーなので、コインが必要である。このために現金をおろしてCoop(スーパーの一つ)で何か購入してコインを手に入れるという運用をしていた。(なんのこっちゃ・・・) ビジネス的に言うと、キャッシュレスを本格的にやろうという気概が感じられた。それに伴って、Cloudやモバイルアプリの宣伝が増えたなと思う(

駅も大分変ってきているなと感じた。特に東京駅、新宿駅、渋谷駅は開発がすごいが、ローカルの駅(武蔵小金井とか)もスタイリッシュになってきている。在学中に遊びに来てくれた友達の一人にJR東日本に勤めている慶應大学時代の機械工学科の同級生がいたのだが、彼がJRも運賃だけでは成長できないので、駅周辺の生活と合わせて考える方向性にTransformationしているとのこと。ちなみに彼には卒業以来会ってなかったのだが、MITも卒業していて(確かにScientific Englishとかいう、英文をどのようにAcademicに書くかという授業を慶應当時一緒に受講していた。その時のTeaching Assistantが成城高校時代の英語の先生のアシスタントのオーストラリア人でビビったことを覚えている)、みんな頑張っているんだなと思った。

生活と直結するJR東日本の経営戦略

駅も電車内もそうだが、日本ってやっぱりCreativeなのではないかと思えた。そして、それらの宣伝/広告が捻っていてやっぱり面白い。イギリスの広告は無味乾燥だった。電車時代も無味乾燥だが、その中の広告も断然日本の広告の方が面白いと思う。日本はアニメ等のEntertainmentでも認められているしUX(User Experience)という意味でもここら辺のCapabilityは使えるのではないか。Gamificationも使い方は難しいがもっと突っ込んでいけそうだ。一方で日本のビジネス文化的に仕事とPrivateは完全に分けるみたいな部分もまだあるので、相互のcollaborationが難しいのかもしれない。日本は外部の技術や文化を取り入れるのがうまいといわれる時もある。私も思う。例えば、女性の服装は「洋服」と言いながら、やっぱり欧米とは違う独自のスタイルをCreativeに追及していると思う。これもいいUniquness(もしくはDifferenciation)なのではないだろうか?ちなみに男性の服装はあまり見てないので、特に何も感じない。あえて言えば、スーツはやっぱりヨーロッパのスーツがかっこいいと思う。が、着こなしはやはり白人には敵わないとも思う。やはりどこかで着物への回帰が必要か。。。着物ならやっぱり日本人の方が似合う。

自分自身のCreativeさは残念ながら低いと思う(だからCreative Labを受けたのに微妙だった・・・)が、それでもCreativeになりたくて、MBA受験中はよくカフェで勉強していた。スタバが一番多くて、新宿三丁目のマルイ2階に毎朝通っていた。この前帰国後に伺ったら、バリスタの方が覚えていてくれて嬉しかった。他にも阿佐ヶ谷駅のプロントや銀座マロニエ通りのスタバにもよく通っていたが、両方とも内装がスタイリッシュになっていてびっくりした。カフェで勉強や仕事をする文化はどうなんだろうか?私は結構長時間居座っていたので、お店的にも他のお客様的にも迷惑なのかもしれない。一方で、内閣府が掲げるSociety 5.0についてのではカフェ勉強/仕事はエネルギー効率がよいとの記述があった。それとは別に私は通勤時間は40分~1時間くらいがベストだと思っている。それはカフェと通勤が私にとっては外部とのよい接点だと思うからだ。毎日家と会社の間だけを通勤していたら、その二つのことしかわからなくなるように感じる。もちろんカフェと通勤だけで外部の事が分かるわけではないが、何かしら接点を持っておきたいと思う。カフェでエッセイ記載や資料作成をしているときに、行き詰って、ふと周りを見渡すと色々な人がいて、そこからまたIdeaが沸いて作業が進むということは多々あった。そういえば、IBM箱崎日本本社の社員食堂がスタバみたいな雰囲気になってってスタイリッシュだった。先輩に聞いたら、最近そうなったらしい。いい取り組みだと思うけど、私の外部との接点という意味では使わないだろうな。。

銀座マロニエ通りのスタバ、席予約もできるらしい。

今回は生活していて純粋に思ったことを記載した。Careerや今後のことについてはまた別途記載したい。

ビールと交流とEaster Elective

もしかしたら既に同じネタを記載しているかもしれないが。。Easter Termの話はコミュニケーション・ツールやEntertainmentから始めているので、今回はビール、もしくは飲み会について。

MBAに行って気付いたが、日本人は良く飲む。今回たまたま良く飲む日本人が同級生になっただけかもしれないが、他国のMBA同級生にビックリされるほど良く飲む。逆にビールもワインも西欧から来た(ワインはジョージア原産だけど)のに、当の西欧人がそんなに飲まないとはどういうことだ?もちろん特定の日に浴びる程飲む事はあるが、私みたいに(飲み会と自宅含めて)毎日飲む人は殆どいない。確たる理由は分からないが推測するに、西欧ではアルコールは悪というイメージが強い気がする。何となくドラッグとアルコールが少しだけ近いイメージで同一視されていて、アルコールが酔っ払い親父の暴力や交通事故死を連想させているように思う。また健康の為に比較的厳格に控えている場合もある。香港人の女性は「先週は何杯飲んじゃった・・・健康に悪い」「ワカはそんなに飲んでいるのに何で太ってないし、(36歳の割に)若く見えるの?」と言っていた。たぶん、飲み会の無い日は夜10時にベットに入るようにしていたからだと思う(いわゆるお姫様時間、関係ないか)。確かに日本と他国(明確にどこと言えない・・シンガポールや香港も西欧っぽいところがあるし)ではお酒に対するイメージが違うかもしれない。日本では「お酒は適量」。が、他国同級生曰く「WHOの発表ではお酒に適量はない」とのこと。一方で日本人が良く飲む理由はもしかしたら一般的にShyだからかもしれない。お酒の力を借りて腑を見せ合う、という事か。日本人が本当にShyなのかどうかは、これまた定かではないが。ところで「イギリスにはPub文化があるじゃないか」と言われる方がいると思う。おっしゃる通りでCambridgeでもPubで沢山の人々がビール片手に語り合っているのが見られる。ただ、彼らが日本人より飲んでいるのかは分からない。しかし、このPub文化は非常に良いと思う。Pubは沢山あるので、ある人と少し意見交換したい場合も「じゃぁここで軽く飲みなが」と言えるし、実際ビール1、2杯の軽くで会話して終われる。日本で「軽く」と言っても結局夕飯のようになって多く飲んでしまう事にならないだろうか??まぁそれも良いのではあるが。Easterでは、生活への慣れもあり、何度か軽くPubで会話して意見交換のような事ができた(実は一人で飲んでた時もあった)。何にせよ、イギリスでも日本でもビールは良いコミュニケーション・ツールの1つであると思う。

The EagleというCambridgeの有名なPub、DNA構造の発表がここでなされた
が、観光客ばかりがいるのでCambridge生はあまり行かない

さて、実はビールについてもう少しネタがあるのだが、長くなりすぎるのでここでElectiveの内容に移りたい。

正直、Lent TermのElectiveは失敗だった、Creative LabというCreativeな考え方が出来そうなElectiveを取ったのだが、ただの「アイディアをどうPitchにまとめるか」の授業だった。一応「物事を考えているときは脳内の氷山の一角部分しか意識に出てこないので、CreativeなIdeaをするためには深層の部分にアクセスすべき」というような話はあった。が、そこにどうアクセスするかの方法や練習はなかった。昔日本で受けたCreative系の授業では、例えば、「部屋におかしな絵や写真を貼っておいて、煮詰まったらそれを見ながら考える」等。

おかしな絵の例、不思議の国のアリスはその名の通り不思議なので良いよう

Creative Labの先輩達からの評価は高かったので担当教授のせいだと思う(コースの担当教授は毎年変わったり変わらなかったりする)。もう一つ、Managing Innovation Strategicallyという授業があったのだが、これは私がIBMに勤めていた事もあり、得るものは少なかった。つまり、授業内容は殆どIBM内で実践されている事であったからだ。まぁ、やはりIBMはそれなりにちゃんとやっているのだなと感じた、Innovativeかどうかは置いておいて。。最後の一つ前出のNew Venture Financeは良かった。正直Finance初心者の私には未だに理解できていない部分もあるが、概念等初めての事だったし、教授も良かった。この結果Easterでは同じ教授が教えているFintech Strategy for Non-Financial IndustryというElectiveを取った。一応IBMでは金融担当だったのでFintech系もそれなりに知っているのだがCreative Labの失敗を生かして、教授で選ぶのも重要だと思い受講した。後はMerge&Acquisition(M&A)とPrivate Equity(PE)だ。単位にはならないがテストも受けなくて良い聴講が一つ取得できるのだが、これはLiberalization Regulation in Financial Marketを取った。

Fintech Strategyの教授はCambrige Centre of Alternative Finance(CCAF)の創設者のRobert (Bob) Wardropだ(RobertがなぜBobになるのか分からない、、ロブじゃないのか?)。ちなみに、JudgeにはCCFAのような専門的なFacultyがいくつかある、他にも活発なのがEntrepreneurshipを進めているThe Entrepreneurship Centreだ。さて、このボブの授業はテンポ良く進み、話し方にも信頼が持てる。金融のことをやっているが「自分は社会学者だ」と言っていて、その辺りにも共感が持てる。(Fintechのような)Technologyの事や金儲け(?)の金融の事を社会学としてAcademicに考えているという部分が良いと感じた。内容は、銀行や信用の話から、Blockchain、最新のFintechまで網羅していた。ただ、残念ながらBlockchainの回は難解だったようで、事前知識が無い同級生が新たに理解できた例は皆無に思えた。私としてはBlockchain含めて信用をこれからどう創出して管理していくかという議題に対しては考えさせられたのが良かった。もちろん、まだ答えはないのだけど。

FIntechの授業中に出た、これは誰で何した人?という問い
答えはCambridge大学のTrinity Collegeの教会内にあるニュートンの像で、彼は元々王立造幣局の職員で、貨幣の信用創出に力を注いでいたという話

M&AとPEの授業であるが、内容はそれらの業務内容を綴り、B/S等の財務諸表でどう評価するかというモデルの部分であり、一般的な内容だ。よって私の受講理由だけ記載しておくが、以前も記載したのだが、Lent TermからMoney Gameと思って嫌いであった投資や財務についての経済界での意味について興味が湧いて来ていた。よって、それらの業務に触れられるM&AやPEを受講している、New Venture Financeも同じ文脈時で事項している。また、M&Aの先生は実際にBarclays銀行でM&Aを担当していた人だし、PEの方も経験のある方で意義のある授業であった。

ただ、正直、M&AやPE、New Venture Finance、果ては経済学系の全く経験のない授業は授業内容をしっかり咀嚼するための十分な時間が無かった。これらは実際に投資やそのような業務に携わる時に改めて勉強をし直す必要があると思っている。

Easterでもまだ有ります Core 授業

前回ダンスについて、「同級生は飲んだ後よくダンスに行く」と記載した。でもよく考えたら、日本人も飲んだ後同じようなところ行きますよね?カラオケ。そして、人によっては(私もだが)カラオケ中に踊ったりしますよね?そして、日本人もクラブに行く人は結構いるし、外国人でもカラオケが好きな人は多い。Cambridgeにもカラオケ屋がいくつかあって、予想外に同級生とよく行った。カラオケ行って日本人同級生数人とAKBを踊ったら、数名の外国人は「日本人がこんな感じで踊るなんて!」と大分びっくりしたようで、その後よく「カラオケ行こうよ〜」と言われた。実際、日本にいた時よりカラオケ行っていた。。エンターティメントが好きなのはみんな一緒だし、やっぱり一芸はいいコミュニケーション・ツールになる。

さて、そんなカラオケもダンスも頑張ったEasterだが、今回は必須(Core)授業について記載する。必須授業はBusiness and Society、Operation、そしてMacroeconomicsだ。

Business and SocietyはSustainable Business(もしくはSociety)について学ぶ授業であり、昨今の世の中では必須の概念である。要は「ビジネスをする際には(短期的な)利益だけ考えてもダメだよね」ということで、持続的にビジネスをする(利益を上げる)ためには社会の事を考えていこうということである。それを実現させるための手段の一つとしてSocial Innovationが重視されている。ただ、このSocial Innovationは中々定義付けが難しいよう。実際、LentのElectiveでNew Venture Financeの1回目の授業でゲストとしてSocial Businessの会社を起業した(Social Innovationを実践している)女性がスピーチに来ていたのだが、同級生のドイツ人が「Social Businessの定義は何か?社会に役立つというのなら普通の会社もそのために存在しているのだから一緒ではないか?」と質問していて、その女性は答えに窮していた。私も完全に同意見で、わざわざ”Social”と付ける必要があるのかと思っているし、Sustainableもビジネスの基本だろうと思う。これに対する今の私の思いは、西洋的な資本主義の中で”Profit First”の思いが蔓延しており、そのAnti-thesisとして敢えて”Social”や”Sustainable”という必要があるということだと思っている。昨今再度脚光を浴びてきた渋沢栄一が作り上げた日本式の渋沢資本主義では最初からそのような概念があったので、日本が西洋的資本主義のAnti-thesisとして役に立てるのではないかと思っている。授業自体は少し微妙だった、同級生も同じ印象のよう。ただ、この授業は範囲が広いので、まとめ方も大変なのだろうと思う。先生の教え方や人気の教授については別途記載したいと思う。

授業中に実施したゲームの結果。チームに分かれて7年間で漁業会社のProfitを最大化する。しかし、魚を取りすぎると海に魚が居なくなって利益を上げられなくなる、という結果になっている。

Operationの授業は基本の他に、工場見学がある。私はジャガーを有するランドローバー社への見学に割り当てられた。ただ、この工場自体に見るべきものがあったかどうかは疑問。昨今ではIndustry 4.0が謳われておりIoTと自動化を駆使した工場が理想とされている。もちろん、Industry 4.0がまだ実現途中であることは理解しているが、その工場ではIoTのカケラも見れず、慶應大学の機械学工学科時代に訪問した工場との違いがあまり見えなかった印象だ。ちなみに、この授業の教授はJane Davisで、MBAの学長だ。ったはずなのだが、今は変わっているのか?私のCambridge受験時のInterviewerでもある。授業中にゲームを織り交ぜて、学生に対して理解と興味を促すよう工夫が見られた。

ちなみに前出のImpulse Programmeで知り合ったメンターが、Jamie Urquhartさんで彼はソフトバンクが約3兆円で買収した事で有名なarmの創業者の一人だ。彼は自分をgeek、ようはオタクだと言っていて、バリバリのエンジニア(だった?)なのだが、armではOperationを担当していて、それがその後のヴェンチャーキャピタルにおける仕事(Due diligence とか)に役立ったと言っていた。

ジャガー
とか載せつつ、車に興味がないので良さが分からない。。

と、実はここまでを前回記載していて、途中で思い至った。「Easter全部を一回で書かなくてもいいじゃないか」と。。。結果、前回はOverviewで今回はCore授業になっている。

さて、Macroeconomicsは一般的なマクロ経済学なので特記事項はないのだが、個人的には非常に面白かった。Michaelmasのマイクロ経済学もそうだが、世の中の事を何とか理論的に見せようとする先人達の取り組みは面白い。それが完全に成功しているわけではないと思うが、普通に仕事をしていても帰納法的に知見や経験を理論や法則に昇華して、実践することは非常に重要だと思う。AcademicとBusinessでの実践、一見相反するように見えるこれらを上手く一緒にやっていくのが重要だと思う。

Party people!! Easter Term Overview

(今回は前半がParty、後半が授業の話である、授業の分量少ないけど・・・)36歳のおっさんにキツイのはなんと言っても睡眠時間が削られること(ナポレオンの強みの1つは睡眠時間が少なくても全然OKはだったことのようだ)。そして、36歳にして初めて”クラブ”のダンスのような事を経験する事である。ここでいう”クラブ”はイギリス社交界のクラブではなくて、日本人の言う六本木のナイトクラブ、もしくはディスコの事である。私の友達も普通にクラブに行って踊っている経験がある人はたくさんいるが、私はない。踊るのが嫌いなのではなくて(実際AKBは大分カラオケで踊った、そのおかげで海外同級生とCambridgeのカラオケ屋で盛り上がれた。一芸っていうのはいいですね。)、なんとなくクラブに来る女性がParty Peopleっぽくて自分のタイプじゃないと思っていたからだ。まぁ、今ではDiversityの感覚がなかったなと思うけど。しかし、同級生は基本的に踊る。二次会はカラオケの代わりにダンスに行こうという。そして、36歳で初めて踊りの場に、その名の通り、躍り出るのは正直キツイ。当然どう踊って良いか分からないからだ。これが20代なら違うだろうと思う。ダンスもコミュニケーションの1ツールなので覚えているに越した事はないと感じた。また、踊る時は夜中を超える。これがCambridgeの良いところであり悪いところでもあるのだが、皆Cambridgeに住んでいるので、終電とかはない。よって、終わりの時間が遅くなる傾向が強い。私は朝方で、悪い事に、どんなに飲んでも朝早くに目が覚めてしまう(おじいちゃんか・・・)。そして、当然睡眠が浅いとその日のパフォーマンスが悪い。これは非常に非効率だ。

睡眠時間が少なくても活動できたナポレオン
それがリーダーの資質の一つなら私は終わっている。。。

それでもダンスにはよく参加した。特にEaster Termは、ほぼ最後のTermである。MBAと言えば、Networkingは一つの大事なFactorである。この最後のTermでもしっかりとNetworkingをする必要がある。イメージとしては、MichaelmasやLent Termで構築した同級生との関係やなんとなく肌感覚で分かってきたCambridgeの文化を駆使して外部との関係を構築するのが良いと思う。私は、Cambridge大学のVenture CapitalであるCambridge Enterpriseへのヒアリング、Cambridge大学のAccelelatorプログラムであるImpulse Programme へのFacilitator としての参加、そしてDowning CollegeのKeio Summer Schoolの手伝い、を実施した。それぞれについては別途記載する。

「夜中までダンス」という意味ではプログラムは1年間だし、この1年間だと思えばなんでも頑張れるということで、Networkingの為にも、繰り返しになるがダンスには進んで参加した。Easter Termは、Cambridge大学としても大イベントが企画される。それがMayballと呼ばれるものだ。Mayは5月、Ballは正式なダンスの事。Party People的にはHighlightである。6月の2週目から3週目にかけてCollege毎に1年間で最大のPartyが開かれる(Mayなのに6月だが、年月と共に時期が当初からズレるのは良くあること)。一般的にMBA生は3つくらいのMayballに行く。Judge、自分のCollege、そして歴史的なCollegeだ。私は自身のDowningのMayballはタイミングが合わず行けなかったが、MBA生がたくさん集まるという理由で、JudgeとHuges Hall(MBA生の3分の1がここ所属)に行き、日本人同級生からチケットを買ってMagdalen CollegeのMayballに行った。JudgeとHugesは正直ショボかったが、その分値段も安かった(90£くらい)。が、Magdalen CollegeのMayballは素晴らしかった。値段も190£と、衣装のレンタルで70£かかったが、想像以上のHigh Qualityで、それだけの価値はあった。まず衣装は男性はWhite Tie(燕尾服)が必須であるが、そんな物はイギリス人の学生も普通持っていないようで、レンタル出来る。ちなみに一般的なタキシードはBlack Tieである。時間は19時(くらい)から朝5時まで。当然ダンスしている。朝5時まで居た人達は”Suviver”と言われて讃え(?)られる。私は3時までいたが、次の日朝早くHeathrow空港に行かねばならず、寝ないで向かった(ある意味Suviver)。College内全体を使って区画毎に催し物がある(写真コメント参照)。本当にこれは参加してよかったと思う。Cambridge MBAに行く方は歴史的なCollegeのMayballは参加必須である。Queens’やJesusはMBA生も多く比較的行きやすい。チケット購入に乗り遅れても大抵2週間前くらいになると余りが出てくるので、「MBA同級生に余りが出たら売って」と言っておくと良いと思う。実際私もQueens’所属の台湾人の女性に頼んでおいたら2週間前に「余り出たけどいる?」と言ってくれた。結局都合が悪くて行けなかったけど、やはりQueens’も相当良いらしい。

入り口付近を対岸から
庭の一角でJazzが夜通し
ナイトディスコ
夜のPunting、最高!
生ハム食べ放題
生牡蠣食べ放題、シャンパン飲み放題

さて、先にPartyの事を記載してしまったが、Easterの後はSummer Termで、プロジェクトを自身でやるか、Internshipをやるかであり、MBA後の就職に向けた個々人の裁量に依る。Easterも授業面では、必須(Core)授業は減って、Business and Society、Operation、MacroeconomicsとConcentrationだけである。後はElectiveが3つか4つ。少し自由時間も増えるので、Summerに向けたプロジェクトの準備や、就活、前回記載したMBATの練習等に時間を費やすこととなる。

CoreとElectiveについては次回記載するのでここではConcentrationについてのみ記載する。

Concentrationは10つのTopicから一つを選ぶ。私はEntreprenuershipやGlobal Businessと迷ったのだが、起業を促進するシステムには興味があるが、起業自体を必ずしたいわけではないのでEntreprenuership は辞め、Global Businessよりも潰しがききそうなStrategyを選んだ。が、結果的にはこれは失敗だった。というより、Concentration自体が微妙なプログラムであった。Concentrationと銘打っており、しかも最後の必須授業でありながら10つのトピックから選ばせる辺りから同級生含めて非常に期待したのだが、何の事は無い、ただの計4回のSpeaker Eventであった。結果、内容はSpeakerのQualityに依存し、Concentration全体として上手く出来ているとは到底言えない。私はあまり授業やプログラムは批判しない傾向なのだが、Concentrationに関しては酷かった。同級生も同じ意見のよう。ただ、同級生によると中には良いSpeakerも居たようでSocial InnovationやGlobal Busineeの一部の方は良かったよう。またHealthcareの担当教授も良かったようで、生徒達のCareerの相談等も積極的にのってくれて、有意義なConcentrationだったようだ。確かにHealthcareだとStrategy等に比べて、その名の通りIndustry Focus(Concentration)されているので、教授としても色々アドバイスしやすいのだろう。StrategyのSpeakerで唯一面白かったのはイギリスの諜報機関の一つであるGCHQの前長官である。LeadershipにはVisivilityも必要だと話をいただき、ロンドンの爆弾テロの際にはGCHQ内を悠然と歩いて、落ち着いて行動するように促したという。それがStrategyと関係あるかどうかはおいておいて。。。

Concentrationはさりとて、Easter Term自体はCore授業が減ったとはいえ、逆に自身の裁量でやるべき事が多く相変わらず気が抜けない。私自身としては、このタイミングで色々な活動が出来始めて良かったなと思っている。

30代後半の大運動会:MBAT

約 one quarter 振りの更新となってしまった。熟読に値する文になっていないと自覚しつつも、練習がてら真面目に文を書こうとすると時間がかかる。構想、調査、文構造の考慮、等々やっていると1つのブログに半日ほどは必要(ちなみに今回は経験した事を書いただけなのであまり調査事項はない)。一方でブログは日々の小さな気づきを徒然なるままに記載すればよく、そんなに肩肘張らなくても、短い文をたくさんアップした方が良いのかもしれない。ただ、私の場合は、自身の経験の整理も兼ねているのでこのスタイルでやっている。言い訳だが、そうするとMBA期間中に記載するのは難しくて、一区切りついた段階で記載することになってしまう。今はどういう区切りかというと、10月1週目、日本に帰国して一息ついたところである。つまり、MBAが終了し、なんとも言えない気持ちが渦巻いている。

これについては別途記載するとして、今回はMBA Tournament (MBAT)について記載する(ちなみに実施されたのはゴールデンウィークの時期)。

MBATはヨーロッパのMBA生が参加する年に一回の大運動会である。開催場所はフランのHEC(英語ではヘック、フランス語ではアシュセ、私はもっぱらアシュセで呼ぶ)で、私もMBA準備中には目指した大学の一つ。しかし、Campus Visitをした際にHECとCambridgeに赴いたのだが、Visitする前はHECが第一志望であったにも関わらずCambridgeの雰囲気を見て、すぐにCambridge第一志望となった経緯がある。HECではMBAT開催は学生主導でやっており、当然他校それぞれのOrganization(宿や移動手段、ユニホームの手配等)も学生がやっている。HECでは一大イベントということもあり、主要企画メンバーとして参加すれば単位になるようだ。確かにこのイベントのOrganizeはチームワークやOperationで学んだ事を生かす良い機会に思えた。

ホテルとHEC間はバスで移動
定期的にMBAT用のバスが巡回しているので好きな時に行き来できる

参加校としてのCambridge MBA生視点で語ると、まず、Michaelmas TermにMBATのCambridge側Orgnizerの立候補が始まる。そして、Lent Termに競技の募集が始まり、それぞれの競技のリーダーになっている同級生にコンタクトして選抜や練習に入れてもらう。全部で31競技あって、一般的なスポーツだけでなく、ダンス、バンド、チェスやe-Sports(TV game)もある。私はサッカーとドッチボール、マラソンに応募したのだが、正直もっと応募してもよかったと思う。MBATは4日間あるのだが、競技に参加していない時は比較的暇だからだ。特にe-Sportsは応募しなかった事が悔やまれる。そして、サッカーは選抜で落ちた。。実は結構本気でやりたかったので残念だったのだが、私は周りの同級生に比べたら大分おっさんなので、当然動きが鈍い。。結果には納得だ。

HECのサッカーグランド 緑っぽいユニホームがCambridgeで赤の相手は多分LBS
本当は結構出たかった。。
ドッチボールのチームメンバーと

ちなみに、学校内外含めた良いネットワーキングの機会なので、基本的には参加した方が良いと思う、スポーツを一緒にすると仲良くなるのは万国共通。Cambrigeのシンボルマークのライオン(Cambridge Lionと言うらしい)が付いた緑っぽいユニホーム(Cambridge Blueと言うらしい)も支給される。とはいえ、参加していない同級生も結構いて、イメージでは参加者は5割〜7割くらい。私はCambridge外の人との交流はあまり無かったが、Cambridge内でも新たに懇意になれる友達が出来てよかったと思う。

夜は、例に漏れず、毎日Partyがある。正直体力的にキツイが、折角なので毎日出た。このParty中にダンスとバンドのCompetitionがある。ダンスは日本人の女性同級生がリーダーをやっていて、すごくカッコよかった!!また、ポーランド人Jan(ヤン)の同級生が奥さんとバレェをやっていてプロレベル。ダンスに組み込まれていた。

Cambridgeのバンド GCPで一緒だったダニエラ(左)がボーカルをしている
Janの奥さん、Natallia
Israeli TrekにJanと一緒に来ていた

最後はパリでParty。HECはHEC Parisと言うのが正式名称なのだが、HEC生もよく言っている通り実はパリは遠い。とは言っても、パリに憧れて2年目くらいからはHEC生もパリに住むよう。なので、パリにちゃんと出たのは最終日が初めて。HECからはむしろベルサイユ宮殿が近い。

右上がパリ市内 左下の上の赤丸がベルサイユ宮殿で、下の赤丸がHEC
凱旋門前でタキシード着て写真とか、すごい経験

実は、MBATの前日に日本人同級生の家で夜中過ぎまで飲んでいて、自転車で顔からコケた。その結果顔はカサブタだらけ。MBATで同級生に会う度に何度も「どうしたの!練習しすぎ??」と聞かれて、毎回「いや飲みすぎて・・」と返答。。多分100回くらい聞かれた。36歳でこんな事して許されるのもMBAならではですね。。

MBA外の人と交流しよう!:Venture Creation Weekend

2019年7月19日。このブログを記載している日であるが、寒い。。昨日とか日光が出てると中々暑さを感じるのだが、今日は曇りで日が陰ると寒くなる。ここら辺は日本と違って湿気がなく、カラッとしているからなのだろう。しかし、この寒気でさらにクーラーを点けなくても良いと思うのだが、そんな中、図書館では同級生のロシア人が半袖で作業している。ここら辺の感覚は今でもよく分からない。それは置くとして、7月なのに涼しく感じられるのは日本人としては幸せなのだろうと思う。日本を思い出すと、この時期はもう汗だく。。。

比較して、まだまだ寒かった3月にCambridge Judge Business Schoolで開催されるVenture Creation Weekend (VCW)というインキュベーション・プログラムに参加した。MBAコース内には組み込まれておらず、Judge内で開催されるイベントの一つだ。以前記載したが、Cambridge大学周辺はCambridgeが理系に強いということもあり、スタートアップが盛んなエリアだ。AmazonやMicrosoftも研究施設を構えている。そして、ビジネススクールとしてJudgeもEntreprenuership Centre を構えていて、そこの主催でVCWが年に3回開催される。今回のテーマはInnovation in Food Security であった。他にもIgniteという一週間のプログラム等、MBAコースとは直接関連のないEntreprenuership Programme がある。

このVCW、最初はよくあるWorkshop (社内研修やMBAコースでやるような1日起業体験コースみたいな)程度だろうと思って参加した。しかし、参加者はPos-DocやPhDが多く(Cambridge大学でない方も多い)、彼ら彼女らは自身が研究しているIdeaをビジネスにしたいと思ってきているので、自分達のIdeaに熱意を持っている。そこが一般的なWorkshopとは根本的に違った。

参加者は70人くらいか、Natural Science(理系)関連の研究者が多い、内MBA生は1割超えくらい

1日目は、Ideaを持っている参加者が簡単なプレゼンをしつつ、10個くらいのIdeaに絞ってチームを編成することに費やされる。そして、2日目と3日目は基本的にはIdeaのビジネス化で3日目午後の投資家向けプレゼンに備える。メンターとして実際の起業家や投資家が参加してくれて、1日に3回も相談する時間を設けることができる。

右下の方がメンターの一人

このメンタリングが結構良くて、聞けば確かにそれが当然重要(例えばMonetizeどうする、とか、最初顧客をどう取り込むとか、まぁBusiness Development(事業開発)の基本なのでしょうが・・・)とわかるが、聞かないと見落としている部分だ。そして、皆自身の経験から進め方を教えてくれる。例えば、Financingについて質問した時に「正直コストは大体見積もりが甘くなり、後から必要な物が分かることが多い。かといって過剰見積もっても投資家に受け入れられない」と言われた。結局アドバイスとしては、「今そこまで考えるより、定性的に魅力的なビジネスか」を考えた方が良いとのことだった。そして、当然だが、How Can I help?と聞かれるので質問は明確に考えてこなければならない。

この辺りMBA生として私が網羅的に考慮点をまとめないといけない部分ではあるが、まだまだである。しかし、MBAコースで学んだことを実際に考えて意見を言えるので良い機会だった。今回私のチームはMBA生が私1名だったのも非常に良かった。私が考えている間に他のMBA生に意見を言われてしまうこともないので、拙い英語でも議論がリードできたし、自分で考えるという機会も得られた。実際、Financial Modelingの経験はないが、私に任せれもらえて良い機会であった(どちらにしろやるしかなかったのだが)。

左3名の女性はCambridge大学在学(今回は真ん中の女性のIdeaを元にビジネスプランを作成)、右端の女性はドバイより、右の男性はインド人でチーム内で一番Maturityが高いと感じた

また、MBA外のメンバーとチームワークをするということも勉強になった。MBAの同級生は、私の英語スキルに配慮して最初から気を遣って喋ったり確認したりしてくれるが、今回はその点、私から直接的にお願いする必要があった。また、ビジネス用語やビジネス感覚についても考慮する必要があり、彼ら彼女らのIdeaを理解し、噛み砕いて、成果物に落としていく、というプロセスをもっとよく考えるいい経験になった。例えば、網羅的に考えるよりも、一つの事を突き詰める傾向にあるため、その場合、議論の方向修正が必要な事などだ。

今回のテーマが「食の安全」であり、我々のIdeaはCambridge大学のPos-DocであるErika Freemanの研究が元である。彼女の研究は食物の二酸化炭素排出量が分かるDatabaseを整備するというもの。ビジネスアイディアとしてはそれをユーザーに提供して、Eco-Friendlyな食物を選んでもらおうというものだ。正直、わざわざ二酸化炭素排出量が少ない食べ物をスーパーで選ぶか?と思ったが、リサーチすると、確かにUKでは敢えてそのような物を買うという傾向があるよう。環境への配慮が強いようだ。

表彰

それもあってか、我々のチームは投資家からの評価は全体の中の2位であった。本当にこのまま真面目に進めれて、色々な方達と相談をしていけば、ビジネスを始めることできるのではないかと思える内容だった。もちろん、そのためのハードルはたくさんあるだろう。また、今回参加したことで、これが全てではないと思うが、Ventureを社会へどう出していくかという部分、CambridgeのStartup Ecosystemの一部が垣間見れたことが良かった。これについては別途記載しようと思う。

メンター・セッション中の参加者