ヨーロッパ最大スタートアップ祭典VIVA Technologyレポート

先日ドイツ人の同僚と日本のスタートアップエコシステムについて話していて、IPO等の話の流れで「日本のM&Aの数って年間どのくらい?」と聞かれて答えられなかった。。スタートアップのM&Aの数は知っていたが、そこまで見てなかった。やはり全体感を知り、議論するためには必要なので数字は調べて覚えておきたい。

ちなみにIPO数はINITIALがしっかりレポートしている。M&A数はMARRがレポートしている、4000件ととりあえず見れば良いだろうか。また、日本のStartupはIPOが多すぎることが、その後の成長≒社会実装が失敗することの原因と言われているが、StartupDBの調べでは2020年でさえIPOよりM&Aの数が多い。一方経済産業省のレポートでは、2020年ではM&A 20%と数字に乖離がある。いずれにせよアメリカは90%近いので、M&A数を増やす方向には一考の価値があるかもしれない。

スタートアップとスタートアップ以外の定義の違いが載ってない。。以前記載した通りなら良いが。

さて、VIVA Technologyである。いきなり宣伝で申し訳ないが、日経電子版に「日本の大企業・スタートアップ連携、欧州の展示会で披露」と題して私の記事も載せていただいた。

記事に使っていただいた写真、投資先BeZeroとTrustwise AIのメンバーと

やはりパリということもあり、全体的に華やかな見た目。VIVA Technologyのコンセプトは大企業✖️スタートアップであるため大企業が大きなブースを出してその中でスタートアップとのイノベーションを紹介していく。ルイヴィトンなどを擁するLVMHやLorealはB2Cビジネスなので見た目も豪華だが、それらだけでなく、Total EnergiesやENGIEなどの社会インフラ系のブースも洗練されている。日本人の参加者の方からは「日本で開催されてたSushi Tech Tokyoとは、規模も見せ方も違う」という話も聞かれた。Sushi techはこれからであろう。一方で、大企業 x スタートアップの弊害か、ブースは大企業毎になっていて、カテゴリー(例えばAIとか Climate Techとか)毎にはなっておらず一貫性には欠ける。また、「フランス」の祭典でグローバル感も薄い。

LVMHのプレゼンテーションブース

ブースにいなければならなかったのでセッションはほとんど参加できなかったが、Country of the Yearに選ばれた日本が先陣を切っていて、経産省の岩田副大臣、東京都の宮坂副知事の登壇、岸田首相のビデオメッセージがあった。残念ながら今回はマクロン大統領は参加せず、イーロンマスクはオンラインのみであった。日本からは三木谷社長やScrum Venturesの高橋さんなどが登壇されていた。

弊社からはHitachi Venturesの同僚のGalinaがDiversityのパネルディスカッションで登壇してくれた。「私Diversityは専門じゃないんだけど、、」とか言いながらしっかり勉強して発言していた。「日立は2030年度までに「役員層に占める女性および外国人の割合」をそれぞれ30%に引き上げることを目標としている」から始まり「Hitachi Venturesは女性比43%、9Nationalities、5人の内1名が女性パートナー」と多様性をアピールしてくれた。私個人としても、この多様性のある職場で働けることが楽しく、誇りである。

Hitachi Ventures同僚Galinaのパネルディスカッション

Japan Pavilionでは日本の大企業6社と日本のスタートアップ45社が展した。弊社側のコンセプトはイノベーションとグローバルであったので、アメリカ、ドイツ、イギリスのスタートアップと一緒に出典した。他社は日本のスタートアップと出典している企業も多かったので日立がグローバルでイノベーションというのはアピールできたと思う。(ちなみに私もJapan Pavilionで登壇してそれを喋ったのだが、写真がなかった。。)一方で反省としては、スタートアップの紹介はできたが、日立とのコラボレーションという見せ方が弱かったと思う。マンパワーも足りなかったので、参加に対してはもう少し事業部を巻き込んで実施すべきだったと思う。またDigital色の強いスタートアップのみであったため、PC画面での説明になりインパクトも弱かった。TOPPANさんなどは物理的な物を持ってきていたので、見せ方が上手いと思った。

投資先スタートアップMakersiteのJulianとプレゼンに聞き入る参加者

さて、今回のVIVA Technologyへの出展に対しての効果はどうだったろうか?このようなイベントに参加する場合の目的は基本的に4つ考えられると思う。

  1. 世の中に対するVisibilityの向上、宣伝
  2. 新たな営業案件の獲得
  3. 新たなパートナーの獲得
  4. イベントテーマ(今回はイノベーション、もしくはスタートアップ)に対する開催地域動向学び

1.は今回の1イベントという意味ではある程度できたと思う。しかし、これは継続が必要なので、全体の宣伝戦略の流れの中で考えないといけない。2.3.は十分ではなかった。現地で営業やパートナリングをするマンパワーが足りなかったし、マンパワーを得るための我々側の企画が不十分だったように思う。4.はこの4日間だけでは不十分であった。しかし、それをするためのネットワークはできたので今後様々なワークが可能であろう。今回は日本がCountry of the yearに選ばれてJETROさんの素晴らしい企画にのらせていただいた形だ。よって、コストの観点では1社で独自出展するよりも抑えられている。そう考えるとこのくらいの成果でも十分ではないかと思う。一方で、1社として独自出展する事を考えると、欧州、フランスでのCVC戦略をグローバル内でどうするかを考えないといけない。イベント1つとっても北米、欧州、日本で様々あり全てカバーするためにはローカルのマンパワーが必要だ。そのローカルパワーを活用して全体として何をするか。これを考えた後で初めてリソースを割けると思う。今回は弊社として海外スタートアップイベント初出展の中で、今後のワークのためのネットワークと経験ができたのでよしとできると思う。

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